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生成AI#LLMO・AIO・GEO#記事づくり

LLMOでは、作るのはClaudeのMAX、確かめるのは無料のChatGPT

外部レビュー12回・指摘125件を数え直し自社の公開記事639本を実測2026年9月13日時点

著者:酒井大輔(ITコーディネータ) | 読了目安:約21分

この記事の要点LLMO(AIO・GEOとも呼ばれます)の記事づくりで、当社は道具を役割で分けています。作るのはClaudeの上位プラン。有料でも、いちばんいいものを使います。目的は結果だからです。いっぽう確かめるのは、無料のChatGPTです。安いからではありません。いちばん多くの人が使っている画面で確かめたいからです。その運用を12回続けて、指摘125件の採否を全部記録しました。
📌 30秒まとめLLMO・AIO・GEO対策の記事づくりでは、作る道具と確かめる道具を、別の基準で選びます。
  • 作る側=性能で選ぶ。結果が目的なので、有料でも上位のものを使います(当社はClaudeの月200ドルのプラン)。
  • 確かめる側=利用者の多さで選ぶ。国内の利用率首位はChatGPT(30.6%)。多数派が見ている画面で、自社の記事がどう読まれるかを見ます。
  • 返ってきた指摘は、そのまま直しません。12回とも無料版のChatGPTに本文だけを渡し、指摘125件のうち52件(約4割)は「すでにやってあること」でした。本当に直したのは6件です。
酒井大輔 ITコーディネータ ユーチューブビジネスサポート代表

この記事の著者

酒井 大輔(Sakai Daisuke)|ユーチューブビジネスサポート 代表

ITコーディネータ。中小企業のWebマーケ・動画活用・SEOを支援。2008年から企業のYouTube活用を支援し、自社サイトの公開記事は投稿639本(2026年9月13日時点・固定ページを除く実測値)。代表プロフィール

書籍『経営戦略は動画が最強! 集客・採用・売上の課題解決!YouTube運用の教科書』の表紙。酒井大輔 著、セルバ出版、2026年1月発売

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LLMO・AIO・GEO対策では、道具を役割で選びます

📌 このセクションの要点AIに読まれるための記事づくりでは、作る道具は性能で、確かめる道具は利用者の多さで選びます。同じ基準で選ぶと、どちらかが必ず外れます。

生成AIに読まれることを意識した記事づくりを、当社ではLLMOと呼んでいます。AIO(AI Optimization)やGEO(Generative Engine Optimization)、AEOと呼ばれることもあり、指している中身はほぼ同じです。言葉の違いと取り組む順番はSEO・AEO・GEO・LLMO対策|違いと、6つの順番にまとめてあるので、ここでは呼び方の話はしません。

この記事で書くのは、もっと手前の、道具の選び方です。LLMO・AIO・GEO対策の記事を作るとき、当社は生成AIを2か所で使っています。作るときと、確かめるとき。そしてこの2つを、まったく別の基準で選んでいます。

表1:役割ごとの道具の選び方(当社の運用・2026年9月13日時点)
役割何を基準に選ぶか当社が使っているもの費用
作る(下書き・構成・HTML)性能。結果が目的なので、いちばんいいものを使うClaudeの上位プラン月200ドル(税抜)
確かめる(公開前の講評)利用者の多さ。多数派が見ている画面で確かめたいChatGPTの無料版0円

ここを取り違えると、どちらも中途半端になります。作る側を安く済ませると、結果が出ません。確かめる側を高いものにすると、読者が見ている景色から離れます。目的が違うのだから、選ぶ基準も違って当たり前だ、というだけの話です。

そもそも日本では、AIの答えをそのまま信じている人のほうが少数派です。総務省の『令和8年版 情報通信白書』(2026年7月24日公表)の「生成AIサービスを利用する理由(国別)」を見ると、日本で「内容が正確・中立そうだと感じる」を理由に挙げた割合は12.7%で、アメリカ24.8%・ドイツ19.5%・中国32.0%と比べて4か国で最も低い数字でした。疑いながら使っているのは、いたって普通のことです。だからこそ「では、どう確かめるか」を決めておく必要があります。

出典:総務省『令和8年版 情報通信白書』図表「生成AIサービスを利用する理由(国別)」(2026年7月24日公表)原典ページ。数値は同ページで公開されているデータ(f00009.csv)を取得して、日本12.7%・米国24.8%・ドイツ19.5%・中国32.0%を2026年9月14日に確認しました。この設問の回答者数は原典に記載がありません。

作る側に、有料でいちばんいいものを使う理由

📌 このセクションの要点目的は結果です。道具代を削って結果が落ちるなら、削る意味がありません。当社は作る側だけに課金し、月200ドル(税抜・請求220ドル)のプラン1本にしています。

「無料でもそこそこ書けるのに、なぜ払うのか」とよく聞かれます。答えは単純で、目的が結果だからです。記事づくりのゴールは、書き上げることではなく、検索やAIの回答に出て、問い合わせにつながることです。そこが変わらないなら、道具代を削った意味はありません。

実際に差が出るのは、うまい表現を書く力ではありません。長い指示を最後まで守れるか、決め事を覚えていられるか、自分の書いたものを自分で点検できるかです。当社の記事には、赤は1色だけ、表には必ず説明文を付ける、図は画像ではなく文字として読める形で作る、といった決め事が何十とあります。これを最後まで守り切れるかどうかで、公開前の手直しの量がまるで変わります。

当社が払っているのは月200ドル(税抜・請求220ドル)の上位プラン1本だけです(2026年9月時点)。ChatGPTとGeminiには課金していません。渡す相手を1つに絞ると、決め事も過去のやりとりもそこにたまっていくからです。どのモデルをどの仕事に使うかClaudeのモデルの違いと選び方に書いたので、ここでは触れません。

誤解のないように書いておくと、「高いほうが偉い」という話ではありません。作る側は結果で選ぶ、というだけです。次の章で書くとおり、確かめる側では、当社はいちばん安いもの(無料版)を選んでいます。基準が違うからです。

確かめる側が、無料のChatGPTである理由

📌 このセクションの要点国内の生成AIで利用率が首位なのはChatGPT(30.6%)です。読者や取引先がいちばん見ている画面で、自社の記事がどう読まれるかを確かめたいので、あえて無料版を使います。

確かめる側の基準は、性能ではありません。どれだけ多くの人が使っているかです。自社の記事を読む人も、自社のことをAIに聞く人も、いちばん多い環境を使っているはずだからです。

その根拠になる調査があります。サイバーエージェント GEOラボの「生成AI / AI Overview ユーザー利用実態調査(2026年8月期)」では、ChatGPTの利用率が30.6%で首位、次いでAI Mode 28.4%、Gemini 23.2%という結果でした。全国の15歳〜69歳の男女9,278名を対象にした調査です。

表2:国内の生成AIサービス利用率(2026年8月期・上位3つ)
サービス利用率当社での役割
ChatGPT30.6%(首位)確かめる側。無料版を使う
AI Mode28.4%
Gemini23.2%

出典:サイバーエージェント GEOラボ「生成AI / AI Overview ユーザー利用実態調査(2026年8月期)」(調査対象=全国の15歳〜69歳の男女9,278名/調査期間=2026年8月7日〜8月10日/調査方法=インターネット調査/調査機関=株式会社マクロミル)原典ページ。2026年9月14日に原典で数値を確認しました。

そして、有料版ではなく無料版を使います。多くの人が触っているのは無料版のほうだからです。有料版で確かめて「よく書けている」と言われても、それは多数派が見ている景色ではありません。

実際に、無料版に頼むと何が返ってくるか

2026年9月4日に、無料版のChatGPTへ「うちのサイトの記事を1本、読みやすく直して」と頼んでみました。条件を変えて2回です。1回目はログインした状態、2回目は過去のやりとりを引き継がない「一時チャット」。

ChatGPTの回答画面。無料版・ログイン状態で「うちのサイトの記事を1本、読みやすく直して」と頼んだ結果。記事のURLを求めたうえで、読みにくい部分の整理、長い文章の短縮、見出しの改善、専門用語をかみ砕く、結論から理由と具体例の順に整理、重複を削る、AEO・GEOを意識する、SEOと検索意図に合わせる、最後まで読める文章にする、の9項目を挙げている。2026年9月4日
ログインした状態で頼んだ回答(2026年9月4日・1回の結果)。9項目とも一般論でした。
ChatGPTの回答画面。無料版・一時チャット(過去のやりとりを使わない状態)で同じ依頼をした結果。記事本文の貼り付けを求め、読みやすい文章、自然な日本語、見出しと段落の整理、冗長な表現の削減、サイト記事として読みやすいトーン、の5項目を挙げている。2026年9月4日
一時チャットで同じ依頼をした回答(2026年9月4日・1回の結果)。答えの性質は変わりませんでした。

どちらも間違ってはいません。読みにくい部分を整理する、長い文を短くする、結論から書く、AEO・GEOを意識する。全部そのとおりです。ただ、これは当社の記事への指摘ではなく、世の中のすべての記事に当てはまる話でした。当社の決め事に触れた回答は、この2回では1つもありません。相手はそれを知らないからです。

出典:当社による実測(無料版ChatGPT・ログイン状態と一時チャットの2条件・各1回・2026年9月4日)。1回ずつの結果なので、傾向としては一般化できません。

ここが出発点です。多数派の画面は、その会社の事情を知らない画面でもあります。だから、返ってきた指摘をそのまま直すわけにはいきません。次の章から、実際の数字で見ていきます。

無料のChatGPTに本文を渡すと、何が返ってくるか

📌 このセクションの要点2026年7月28日から9月13日までの12回分を数え直しました。指摘は合計125件。採用37件、保留・判定待ち8件、不採用・対応不要80件。そのうち52件は「すでに実装済み」が理由でした。

当社は記事を公開する前に、本文だけを渡して講評をもらいます。URLは渡しません。公開前で見せる場所がないうえ、URLを渡すと相手が本当にそのページを読んだのか分からなくなるからです。

2026年7月28日から9月13日までの12回とも、渡した相手は無料版のChatGPTです。有料版は使っていません。渡したものも毎回同じで、記事の本文HTMLと、その回に見てほしい観点だけです。

表3:確かめる側に渡しているものと、渡していないもの(当社の運用・2026年9月13日時点)
渡しているもの渡していないものそのぶん相手に見えないもの
記事の本文HTML(見出し・本文・表・FAQ・図のコード)ページのURL実際の表示(レイアウト・色・図の見え方)
その回に聞きたいこと(読みやすさ、構成、抜けなど)ページの<head>の中身タイトルタグ・メタ説明・構造化データの一部
サイト全体の記事一覧と役割分担ほかの記事との住み分け(同じ話を別の記事が担当していること)

講評をもらうたびに、採否の理由をファイルに残してきました。今回この記事を書くにあたり、記憶や要約ではなくそのファイルを1本ずつ開いて数え直しています。数え方は「採否ファイルの1行=1件」で統一し、社内から出た指摘は含めていません。

表4:外部レビュー12回の採否(当社実測・2026年9月13日に採否ファイルから再集計)
何の記事か日付指摘採用うち「実装済み」
AI活用ツールの解説7月28日715
社内定着の測り方8月21日1363
AIのモデルを入れ替えた実録8月30日1336
AIは動画を読むのか8月31日413
ノウハウ公開と模倣9月3日1553
AIに学習されたくない9月4日1153
社員が勝手に使う問題9月5日1035
対策を外注すべきか9月7日1644
AIを増やして壊れたもの9月8日1056
有料版に課金しているのは誰か9月10日1234
使いこなせない人の共通点9月12日707
AIは画像をどう読むのか9月13日713
合計(12回)1253752

出典:当社の採否ファイル12本を2026年9月13日に再集計。渡した相手は12回とも無料版のChatGPT、渡したものは本文HTMLのみ(2026年7月28日〜9月13日)。採用37件のほかに、保留・判定待ちが8件、不採用・対応不要が80件あります。

図1:指摘125件の内訳

指摘125件の内訳外部レビュー12回で受けた指摘125件を、すでに実装済みだったもの52件、採用したもの37件、その他(保留・判定待ち・土俵違い)36件の3つに分けた横棒グラフ。すでに実装済みが最も長い。52件37件36件指摘 125件(2026年9月13日時点・12回分)すでに実装済み 52件採用 37件その他(保留・土俵違い)36件
当社実測(採否ファイル12本・2026年9月13日再集計)。

いちばん多いのは、採用でも不採用でもなく「すでにやってあること」でした。2026年9月12日に公開した記事にいたっては、指摘7件が全部これで、採用はゼロです。

指摘の4割は「すでにできていたこと」でした

📌 このセクションの要点同じ12本を機械で数えたところ、表は103本、FAQの構造化データは115問、図は32点、画像は64枚ありました。「入れましょう」と言われたものは、ほとんど最初から入っていたことになります。

「すでに実装済み」と書くだけでは、こちらの言い分にすぎません。そこで同じ12本を、公開されているページから機械で数えました。目で見て数えたのではなく、ページのソースを取得して要素の個数を数えています。

表5:講評を受けた12本に、実際に入っていた数(当社実測・2026年9月13日)
何の記事かFAQの構造化データ図(SVG)画像
AI活用ツールの解説819014
社内定着の測り方41033
AIのモデルを入れ替えた実録7814
AIは動画を読むのか9837
ノウハウ公開と模倣91146
AIに学習されたくない17937
社員が勝手に使う問題8837
対策を外注すべきか7823
AIを増やして壊れたもの5723
有料版に課金しているのは誰か7823
使いこなせない人の共通点10924
AIは画像をどう読むのか121073
合計1031153264

出典:当社による実測(公開ページのソースを未ログインで取得して要素を機械カウント・2026年9月13日)。12本の本文は合計で約19万7千字です。

「表を入れましょう」と言われた12本には、すでに表が103本ありました。「FAQの構造化データを追加しましょう」と言われた12本には、すでに115問ぶん入っていました。図も32点、画像も64枚あります。

では、なぜ相手には無いように見えるのか。渡し方のせいです。表もFAQも図も構造化データも、文章として読み上げたときには出てきません。本文のテキストだけを読むと、そこには「見出しと段落」しか無いように見えます。

図2:渡している範囲と、相手から見えていない範囲

渡している範囲と、相手から見えていない範囲公開後のページ全体という大きな枠の中に、外部のAIへ渡している本文HTMLの枠と、渡していないヘッダー情報の枠が並んでいる図。渡しているのは本文だけで、タイトルタグやメタ説明、構造化データの一部、実際の表示は渡していない。公開後のページ全体(相手は見ていません)本文HTML=渡している範囲見出し・本文・表・FAQ・図のコード※ 文章だけ読むと表も図も見えません渡していない範囲タイトル・メタ説明実際の表示・図の見え方
当社の運用(2026年9月13日時点)。

つまりこの52件は、相手が手を抜いた結果ではありません。本文だけを渡すと決めている以上、必ずこの種類の指摘が出ます。出ることを前提にして、採否で落とすのが正しい扱い方です。

ここから後半です。残りは4つだけです。①外部の目が本当に効いた6件 ②確かめる側が間違えた2件 ③当社の採否の手順 ④明日からできる3つ。お急ぎでしたら、③の手順だけでも役に立つはずです。

それでも外部の目が要る理由は、6件にあります

📌 このセクションの要点採用37件のうち、自分たちでは気づけなかった誤りの指摘は6件でした。6件とも「実装の漏れ」ではなく言い切りが強すぎるという同じ型です。

ここまでの数字だけを見ると「無料のAIに見せても意味がない」と読めてしまいますが、そうではありません。6件は、こちらが見落としていた本物の誤りでした。しかも6件とも、同じ性質の誤りです。

表6:外部レビューだけが拾った6件(当社実測・2026年9月13日時点)
日付何を指摘されたかどう直したか
8月21日「15日以上で定着」の目安に、公的な根拠があるように読める「公的な基準ではなく、当社が実務で置いている目安です」と注記を追加
8月30日見出し「誤りの率は変わらなかった」が一般論に見える今回の4期間では大きな差は出なかった」に変更
9月4日「1行書くだけ」は不正確実際は1社につき2行×社数なので「AI各社ごとに2行ずつ」に変更
9月5日「決め事を残したから良くなった」は効果の証明ではない「観察した結果であって、因果を測ったわけではありません」と明記
9月10日どのサービスでも有料でないと使えない」は全部を測っていない「主要な生成AIサービスでは有料プラン側に置かれています」に変更(4か所)
9月13日「確実に受け取っているのは説明文」は断定が強すぎる主語を移して「こちらから確実に渡せるのは説明文だけ」に変更(5か所)

出典:当社の採否ファイル6本(2026年8月21日〜9月13日)。いずれも指摘を受けてから当日〜翌日に修正しています。

6件とも、事実そのものは間違っていません。数字も出典も合っています。強すぎたのは「言い方」のほうです。そして言い方の強さは、書いた本人にはいちばん見えません。自分では「そう思って書いている」からです。

いちばん重かったのは、9月13日の1件です。画像の説明文(alt)について「機械が確実に受け取っているのは説明文のほうだ」と書いていたのですが、同じ記事の第1章で、自分が引用していた公式の説明と食い違っていました。公式は「説明文と画像認識とページの内容の3つを合わせて判断する」と書いており、こちらの書き方はそのうちの画像認識を否定するように読めたのです。

表7:断定を直すときの、主語の移し方(2026年9月13日の実例)
直す前直した後
機械が確実に受け取っているのは、画像そのものではなく説明文のほうです機械へ、こちらから文字で確実に渡せるのは、画像そのものではなく説明文だけです
主語=相手(機械)の動作。相手の中で起きることなので、こちらは断定できません主語=自分の動作。自分がやっていることなので、事実として書けます

6件が全部同じ型だった、というのが今回いちばんの発見でした。多数派の画面が拾ってくれるのは「足りないもの」ではなく「強すぎるもの」だ、ということです。足りないものはこちらが数えれば分かります。強すぎる言い方は、数えても出てきません。

逆にいえば、確かめる側に「足りないものを教えてください」と期待するのは、使い方として少しずれています。頼むべきは「言いすぎているところはありませんか」のほうです。当社は講評を頼むときの聞き方も、この6件のあとで変えました。

断定を弱めると記事が弱くなる、とは限りません。上の例では、主語を相手からこちらに移しただけで、主張の強さは落ちずに、事実としての正しさだけが上がりました。

確かめる側が間違えた2件も、同じ重さで書きます

📌 このセクションの要点確かめる側が記事の外にあるものを記事の中身として指摘してきたことが2回ありました。指摘は必ず、元のデータで裏を取ってから採否を決めます。

都合のよい結果だけ載せるわけにはいかないので、逆の話も書きます。確かめる側が間違えたことも2回ありました。どちらも同じ型で、記事の外にあるものを、記事の中身だと思って指摘してきたケースです。

表8:確かめる側が間違えた2件(当社実測・2026年9月13日時点)
日付何が起きたかどう扱ったか
9月3日記事の下に自動で出る別の記事の案内を、この記事の案内として「直すべき」と指摘してきた記事のソースを検索したところ、その文言は本文に1件も無し。記事側の修正はなし
9月7日記事の下に自動で並ぶ関連記事の見出しを、この記事の主張として指摘してきた同じく本文に0件。ただし「同じ画面に別の主張が出ている」という指摘自体は正しいので、別の課題として起票

出典:当社の採否ファイル2本(2026年9月3日・9月7日)。どちらも記事のソースを取得して、本文中の出現回数が0件であることを確認しています。

この2件から、運用をひとつ足しました。指摘に出てくる言葉が、本当に本文の中にあるかを先に確かめることです。本文に無い言葉を褒めたり直せと言ったりしている場合、相手は別のものを見ています。

この型は、AIに限った話ではありません。人に読んでもらうときも、記事の下に並ぶ広告や関連記事まで含めて「この記事」として受け取られます。LLMO・AIO・GEO対策では、ここがとくに効きます。本文をどれだけ正確に書いても、同じ画面に古い見出しが並んでいれば、AIも人もそれを一緒に読むからです。

採否の手順(当社がやっている5つ)

📌 このセクションの要点指摘を読む前に、自分の実物を数えます。そのうえで残った指摘だけを検討し、測定中の記事なら直すのを後ろに回します。

図3:当社の採否の手順

当社の採否の手順外部レビューの指摘を扱う5つの手順を左から順に並べた図。1つ目は実物を機械で数える、2つ目は指摘の言葉が本文にあるか確かめる、3つ目は残った指摘だけを検討する、4つ目は測定中かどうかを見る、5つ目は採否と理由を記録する。① 実物を数える表・FAQ・図・画像② 言葉を照合本文に実在するか③ 残りを検討3つに仕分ける④ 時期を見る測定中か⑤ 記録する理由つきで指摘を読む前に、まず自分の実物を数えます
当社の運用(2026年9月13日時点)。

①実物を数える/②言葉を照合する

講評を読むより先に、自分の記事に何がいくつ入っているかを数えます。表の数、FAQの数、図の数、画像の数。ここまでやると、指摘の半分近くは「すでにある」で片づきます。次に、指摘に出てくる固有の言葉が本文にあるかを検索します。本文に無い言葉を褒めていたら、相手は別のものを見ています。

③残った指摘を、3つに仕分ける

表9:残った指摘の3分類と、扱い方
分類見分け方扱い
言い切りすぎ事実は合っているが、断定や一般化が強い直す。いちばん価値のある指摘です
実装漏れ本当に入っていない(数えて確認できる)直す。ただし数えるまで判断しません
土俵違いほかの記事が担当している話、読者が違う話直さない。取り入れると記事どうしが食い合います

3つ目の「土俵違い」は見落としやすいところです。確かめる側はサイト全体の役割分担を知らないので、よかれと思って、別の記事の担当範囲を足してきます。取り入れると、自社の記事どうしが同じ言葉で競合します。LLMO・AIO・GEO対策では、これがいちばんもったいない失敗です。

④測定中かどうかを見る/⑤理由つきで記録する

当社は記事を公開したあと、28日間はタイトルと本文の言い回しを動かさずに反応を測ります。採用に値する指摘でも、測定中なら測り終わってから直します。先に直すと、順位や検索での出方が変わったときに、記事の中身が効いたのか直したことが効いたのかを切り分けられなくなるからです。ただし事実が違っている場合は、測定を理由に待ちません。間違ったまま測っても意味がないからです。

最後に、採否と理由をファイルに残します。この記事の125件という数字も、その記録があったから数え直せました。記録が無ければ、「外部の目は役に立った気がする」で終わっていたはずです。

自分の会社でやるなら、明日からの3つ

📌 このセクションの要点難しい準備は要りません。道具を役割で分ける・渡すものを決める・指摘を3つに仕分ける。この3つだけで、確かめ方が変わります。
表10:明日からできる3つ
やることなぜかかる手間
①道具を役割で分ける(作る=性能/確かめる=利用者の多さ)基準が違うものを同じ物差しで選ぶと、どちらかが必ず外れます1回決めるだけ
②渡すものを先に決める(本文だけか、画面ごとか)渡していないものは「無い」と言われます。先に決めれば、その指摘を落とせます1回決めるだけ
③指摘を3つに仕分ける(言い切りすぎ・実装漏れ・土俵違い)全部直すと、すでにあるものを二重に足すか、狙いを壊します指摘1件あたり数十秒

そのうえで、確認そのものを分けて考えると、もっと楽になります。機械が数えられることは機械に、判断が要ることは人に。当社はこう分けています。

表11:確認の分け方(当社の運用・2026年9月13日時点)
確認の中身誰がやるか理由
表・FAQ・図・画像の数、リンクが生きているか、表記のゆれ機械(数える)数えれば白黒がつく。人がやると見落とします
言い切りが強すぎないか、読み手が誤解しないか無料のChatGPT+人書いた本人にはいちばん見えない部分です
数字の出どころ、いつの数字か、どこまで言えるか人(必須)確かめる側は事実の正しさを見ていません
ほかの記事と食い合っていないかサイト全体の役割分担は、外からは見えません

当社の場合、この分け方を決めてから、講評をもらってから公開するまでの時間がむしろ短くなりました。指摘の半分近くを、数えるだけで落とせるようになったからです。

もうひとつ、社長の立場で申し上げておきたいことがあります。AIに確かめさせても、責任は分かれません。確かめる側は、その会社の決め事も、過去に何を書いたかも、どの数字をどこから取ってきたかも知りません。最後に「これで出す」と決めるのは、やはり人です。この記事の6件も、直すと決めたのは人でした。

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※ ITコーディネータ・酒井大輔が対応します。

よくある質問(FAQ)

FAQLLMO・AIO・GEO対策で「作る側」と「確かめる側」を分けるときに、実際によくいただく質問をまとめました。
QLLMO・AIO・GEO対策の記事は、有料のAIで作らないとだめですか
だめということはありません。当社が有料にしているのは、決め事を最後まで守れるかどうかで公開前の手直しの量が変わるからです。目的が結果なら、そこは削らない判断をしています。
Q確かめるのも、有料版のほうがいいのではないですか
当社はあえて無料版です。読者や取引先がいちばん見ているのは無料版の画面なので、そこでどう読まれるかを確かめたいからです。性能で選ぶ場所ではないと考えています。
QなぜChatGPTなのですか
国内の利用率が首位だからです。サイバーエージェント GEOラボの2026年8月期の調査では、ChatGPT30.6%、AI Mode28.4%、Gemini23.2%でした。多数派の画面で確かめたい、という理由です。
Q指摘は全部直したほうがいいですか
いいえ。当社の実測では125件のうち採用したのは37件です。すでに実装済みのものを二重に足したり、ほかの記事が担当している話を取り込んだりすると、かえって記事が弱くなります。
Qなぜ「すでにできていること」を指摘されるのですか
本文だけを渡しているためです。表やFAQの構造化データ、図は文章として読むと出てこないので、相手からは無いように見えます。相手の落ち度ではなく、渡し方が決めていることです。
Q確かめる側は、書いてある事実が正しいかまで見てくれますか
見てくれません。当社の12回では、日付の誤りや読了時間の誤りを指摘されたことは一度もありませんでした。事実の確認は自分で測るしかありません。
Q指摘を直すのは、公開の前ですか後ですか
事実が違っていれば公開前でも後でも直します。それ以外は、公開後28日の測定が終わってから直します。先に直すと、何が効いたのか分からなくなるためです。
Q自分で読み返すのと、何が違いますか
書いた本人には、言い切りの強さがいちばん見えません。当社が拾えた6件も全部その型でした。知らない相手に読ませると、そこだけが浮き上がって見えます。

まとめ

  • LLMO・AIO・GEO対策の記事づくりでは、作る道具と確かめる道具を、別の基準で選びます。
  • 作る側=性能で選ぶ。目的は結果なので、当社はClaudeの上位プラン(月200ドル・税抜)1本にしています。
  • 確かめる側=利用者の多さで選ぶ。国内の利用率首位はChatGPT(30.6%)。安いからではなく、多数派が見ている画面だから無料版を使います。
  • 12回とも無料版のChatGPTに渡し、指摘125件を数え直すと、52件(約4割)は「すでに実装済み」でした。表は103本、FAQの構造化データは115問すでに入っていました。
  • 本当に直したのは6件。6件とも「言い切りが強すぎる」という同じ型で、どれも自分では気づけませんでした。
  • 確かめる側が、記事の外にあるものを中身として指摘してきたことも2回。指摘は元のデータで裏を取ってから採否を決めます。
  • AIに確かめさせても、責任は分かれません。最後に出すと決めるのは人です。

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