ホーム > ITコーディネータ関連情報 > 生成AIを売上に変える(全体像)
生成AIは「効率化」に使うと、差がつきません。
「売上」に使ってください
差がつくのは、自社の情報を整えて、AIにお客様へ正しく紹介させる使い方です。外に届き、自社にしかない情報が要るので、真似されにくい。実際に、それでECの売上が過去最高になった会社があります。
(前年同月比/EC開設以来の最高額)
(CVR)
(担当は役員1名とAI)
国内企業(496社調査)
- ① いま、AIが自社をどう紹介しているかを見る(3分。ChatGPTに社名を聞くだけ)
- ② 自社の情報を「読んでわかる文章」に直す(会社概要 → 実績 → サービスの順)
- ③ 直った結果を測る(2週間後に同じ質問をして、記録を残す)
- ④ その作業を、AIに渡す(②を全ページぶんやるのは、手作業では終わらないため)
この4つで、創業107年の建材商社はECの月商が前年同月比 約2.5倍になり、EC開設以来の最高額を更新しました。広告費ゼロ、担当は役員1名です。費用は、始めるだけなら1名分で月3,000円前後から。本記事では、その会社が実際に何をしたかと、御社が最初の30日で何をやるか(その先の2か月も)を書きます。
※ この記事の数字は、すべて出典つきです。METR(AIがやり切れる仕事の実測)/Google公式ガイド(2026年5月)/総務省 令和8年版情報通信白書/StatCounter/Pew Research/商工中金・中小企業基盤整備機構/ICT総研/Adobe公式リリース、そして支援先の実測値。
1章目★★★ まずここ
効率化ではなく「売上」に使ってください
冒頭で「7割の会社が議事録やメールに使っている」と書きました。——では、なぜそれでは差がつかないのでしょうか。
答えは単純です。議事録もメールの下書きも、社内で終わるからです。1時間かかっていた作業が20分になっても、お客様の目には、何も触れていません。
※ いま企業でいちばん多い使い道は「議事録・メール作成の補助」で72.3%(総務省 令和8年版情報通信白書)。
※ 表は横にスクロールできます
| 効率化に使う(7割の会社) | 売上に使う | |
|---|---|---|
| やること | 議事録・メール・要約 | 自社の情報を整えて、AIに正しく紹介させる |
| 届く先 | 社内で完結する | お客様に届く |
| 必要なもの | とくにない(誰でもできる) | 自社にしかない情報(真似されにくい) |
| 競合との差 | つかない | つく |
| 測る数字 | 削減した時間 | 問い合わせ数・売上 |
「空いた時間で営業すればいい」——そのとおりです。ただし
「効率化で空いた時間を、売上につながる仕事に回せばいい」——当然そう思われると思います。理屈としては、そのとおりです。ただし、その仕事がお客様に届かなければ、売上にはなりません。
※ 表は横にスクロールできます
| 社内でやっていること | 外にいるお客様に届いたこと |
|---|---|
| 生成AIで、文章の下書きが 15分 → 5分 約66%短縮(当社実測)。10分、空きました | —— |
| ① 空いた10分が、別の社内業務で埋まる 埋まっただけ。やはり社内で完結しています | 売上は動きません |
| ② 空いた時間で、別の仕事を進める 理屈としては正しい。ただし、その中身がお客様に届かなければ—— | 売上は動きません |
| ③ 生成AIで、お客様に何を・どう伝えるかを決める お客様が確かめたいことが、確かめられる形でページに載る | 比べられたときに、選ばれる = ここが売上 |
「15分→5分」は当社の実測です。ですが時間が空いたこと自体は、外のお客様には何も届いていません。——③だけが、線の外に出ます。
私は、生成AIは「24時間働く営業マン」を作る道具だと考えています。動画についてずっと同じことを申し上げてきましたが、AIに読まれる情報もまったく同じです。一度きちんと書いておけば、こちらが寝ている間にもAIがお客様に説明してくれます。
社内向け:目的は社内の仕事を速くすること/読むのは社員/置き場所は社内のサーバー/結果は手間が減る(=コスト)
外向け:目的は外の人に正しく知ってもらうこと/読むのはお客様と、かわりに調べるAI/置き場所は自社のホームページ/結果は候補に入り、選ばれる(=売上)
社内の整理を否定してはいません。売上に直結するのは、外向きのほうです。——ホームページは、会社案内ではありません。外に向けたデータベースです。
※ 表は横にスクロールできます
| 社内にあるもの(外からは見えません) | 外に出すもの(お客様と、調べるAIが読みます) |
|---|---|
| 在庫・仕入のデータ | 会社概要(正式名称・所在地・設立年) |
| 顧客台帳・見積の履歴 | サービス内容と、料金の目安 |
| 議事録・日報 | 実績・事例(数字で) |
| 社内マニュアル | よくある質問への答え |
| 読むのは | 社員だけ → お客様と、かわりに調べるAI |
社内にも情報はあります。整理する価値もあります。ただ、外からは見えません。——右側の4つは、9章目(まず手でできる10のこと)で、そのまま「今日やること」として並べ直します。
「外に届く」とは、どういうことか
ひとことで言うと、「お客様目線」で書いてある、ということです。
お客様が買う前に確かめたいことが、確かめたい順で、そのページに書いてある。それだけです。そして私は、生成AIの本当の価値は、この「お客様目線」での発信を”自動化”してくれることだと考えています。文章が速く書けることではありません。
図1:同じ会社なのに、書く順番がお客様と逆になっています
——では、なぜ生成AIに、この「右側」が分かるのでしょうか。AIが優秀だからでも、業界に詳しいからでもありません。理由は3つとも、立場の違いです。
図2:なぜAIに「お客様目線」が出せるのか(3つとも、立場の違いです)
ここが、いちばん難しいところです。専門知識を持っている会社ほど、「自分が言いたいこと」を書いてしまいます。技術のこだわり、社歴、受賞歴。悪気はなく、むしろ真面目な会社ほどそうなります。この「自分本位の発信」から「お客様目線の発信」への切り替えが、支援していていちばん多いつまずきです。そして生成AIは、ここを肩代わりしてくれます。——本当にそうなるのかは、5章目(生成AIとは、「お客様目線」の自動化です)で実物をお見せします。支援先で実際にあったやりとりを3つ。3つとも、頼んだこととAIがやったことが違っていました。
そしてこれは、接点を増やす話ではありません。「選ばれる」話です。お客様は、たいてい何社かを見比べて決めます。そのとき自社だけが「知りたいこと」を書いていたら、どうなるか。——ここは4章目(決め手がなければ、3分の1です)で、数字を使って書きます。
「そんなことで、本当に売上が動くのか」
当然そう思われると思います。数字は、すぐお見せします。ですがその前に、もう1つだけ。——なぜ、それが「いま」できるようになったのか。
次の章で、3分だけ、AIそのものの数字を出します。
このあとも、AIの話は最後まで続きます。AIが実際に何と言ってきたか、Googleが公式に何を書いたか、どれをいくらで使えばいいか。ただし全部、経営の判断に使える形で書きます。専門用語は使いません。
2章目★★★ まずここ
去年触ったAIと、いまのAIは別物です
「前に試したけれど、大したことなかった」——よくうかがいます。そして2025年に試したのであれば、その判断は当時として正しかったと思います。私も同じでした。
もっと正直に書きます。私は2026年の4月まで、「AIなんて要らない」と思っていました。自分で考えたほうが速いし、出てくるものも大したことがない——本気でそう思っていました。変わったのは5月です。——同じ5月に、伊勢通様も生成AIを触り始めていました。
問題は、名前が変わっていないことです。去年触ったのも「ChatGPT」、いまあるのも「ChatGPT」。看板が同じなので、中身が入れ替わったことに気づけません。
では、何がどう変わったのか。ひとことで言うと、こうです。
去年(2025年はじめ)のAI
小学生
聞けば答えてくれる。
ただし7分で終わる作業がやっと。
覚えている知識だけで話すので、自社のことは知らないか、古いまま。
いま(2026年8月)のAI
東大生
自分で調べて、資料を作って、提出まで終わらせる。
まる1日半かかる仕事を任せられる。その場でホームページを読んで、出典まで示す。
名札はそのままで、中の人が入れ替わった——この1年に起きたのは、そういうことです。
大げさに聞こえると思いますので、数字でお見せします。
1長さが変わった
任せて最後までやり切れる仕事が、2025年はじめの無料ChatGPTでは7分ぶん。2026年2月時点で約12時間ぶんになりました。この1つがいちばん大きいので、次で詳しく書きます。
2質が変わった
44の職業・1,320件の実務課題で比べたところ、およそ半分でプロと同等以上という結果が出ています(OpenAI GDPval)。
3役割が変わった
「答える人」から「やる人」へ。パソコンを操作して作業を終わらせる割合が1〜12%から66.3%に(人間は72%/Stanford AI Index 2026)。
いちばん大きいのは「長さ」です。これは感想ではなく、第三者が測っています
METRが測っているのは、「人間の専門家がやったら何時間かかる仕事を、AIが最後まで、2回に1回はやり切れるか」です。
「7分」なら、人が7分かかる作業を任せて、2回に1回は最後まで仕上げてくる、という意味になります。
図3:AIが最後までやり切れる仕事の「長さ」(2024年5月 → 2026年2月)
では、それはいつ伸びたのでしょうか。ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
図4:その「長さ」が、いつ伸びたのか(2019年 → 2026年)
数値を表で見る
| 時期 | AIの名前 | やり切れる仕事の長さ |
|---|---|---|
| 2019年2月 | GPT-2 | 約0.1分 |
| 2023年3月 | ChatGPT(GPT-4) | 約4.0分 |
| 2024年5月 | ChatGPT(GPT-4o) | 約7.0分(2025年前半の無料プラン標準) |
| 2024年12月 | o1 | 約38.8分 |
| 2025年2月 | Claude 3.7 Sonnet | 約1.0時間(60.4分) |
| 2025年4月 | o3 | 約2.0時間 |
| 2025年8月 | ChatGPT(GPT-5) | 約3.4時間 |
| 2025年11月 | Claude Opus 4.5 | 約4.9時間 |
| 2025年12月 | ChatGPT(GPT-5.2) | 約5.9時間 |
| 2026年2月 | Claude Opus 4.6 | 約12.0時間 |
METRが公開しているデータ(Time Horizon 1.1)より。Claude Opus 4.6の「約12時間」は推定値で、幅は約5.3〜60.6時間と大きく開いています。METRは「16時間を超える測定は、いまのタスク集では信頼できない」とも明記しています。2倍になるまでの期間は、全期間で約188日、2023年以降で約129日(幅は104〜158日)でした。
つまり4か月前の記憶で判断すると、その時点でもう古いということです。「去年試した」であれば、なおさらです。
この数字を、経営の言葉に置き換えます。
7分でできることは、「質問への答え」までです。調べ物や、文章の言い換え。結局そのあと、自分で手を動かすことになります。
約12時間になると、「仕事」が渡せます。人が1日半かけてやる量——たとえば数十ページぶんの書き直しを、頼んで、受け取れる。
——次の章でご紹介する建材商社で起きたのは、これです。渡し方を変えたのではなく、渡せる大きさが変わったので、渡し方を変えられた、というほうが正確かもしれません。
では、その12時間を、実際に何に使ったのか。支援先では、528ページの点検と書き換えでした。以前なら、外注の見積もりが山のように出てくる量です。——渡し方は10章目(AIに仕事を渡す6つの手順)に、6つの手順で書きました。
▶ この節の詳細版が生成AIは2025年と今で別物です。何が変わり、売上2.5倍になったのかです。METRの全期間の推移グラフと、各数字の出典はそちらにまとめています。
▶ その「やる人」に開発費が要るのかは、AIエージェントは開発しなくていい|中小企業は月3,000円台から始められますに書きました。
この「長さ」が、なぜ売上の話になるのか。7分でできるのは、1ページぶんの言い換えまでです。約12時間になると、数十ページぶんを「お客様目線」に直す作業を、まとめて渡せます。——お客様目線の自動化が、量として現実的になったのが、この1年に起きたことです。
そして、これはお客様の側にも効いてきます。AIがここまで賢くなったからこそ、お客様も自分で検索して探すのをやめ、AIに聞いて済ませるようになりました。——その変化は、6章目(なぜ今なのか——「選ばれる場所」が、増えました)で数字とともに見ます。
では、その”別物”を実際に使った会社は、どうなったのか。次の章で、3か月の記録をお見せします。——最初の1か月は、何も起きていません。
3章目★★★ まずここ
実際に、それで売上が過去最高になった会社があります
愛知県の建材商社・株式会社伊勢通様(創業107年)の話です。実名の掲載許可をいただいています。進めてこられたのは、担当役員の田邊瑛二(たなべ えいじ)さん。以下、田邊さんとお呼びします。
図5:3か月で何が起きたか(2026年5月 → 7月)
3か月後の数字
EC開設以来の最高額
訪問100人あたり約6人が購入
自社サイト経由の割合
広告費はゼロ。外注もほぼゼロ。担当は役員1名とAIです。期間は5月から7月までの3か月。新しいシステムは入れていません。
やったことは、たった3つです
1権限を渡した
AIに「見せる」だけでなく、作業してよい範囲を決めて渡した。ここまでは触ってよい、ここからは人が確認する、を最初に線引きしました。
2記憶を持たせた
会社のこと・方針・お客様像を毎回説明しなくていい状態にした。毎回ゼロから説明していたのが、いちばんの時間の無駄でした。
3仕組みにした
思いついたときに頼むのをやめ、決まった手順にした。同じ直しを全ページに繰り返す作業なので、手順にしないと終わりません。
そして、何を渡したかが大事です。渡したのは自社の一次情報——お客様が買う前に確かめたいことでした。品番、用途、在庫の考え方、よく聞かれる質問。「取扱商品ページに、お客様が知りたいことを、知りたい順で書く」。やったのは、それだけです。
最初の1か月(5月)は、何も起きていません
ここは正直に書きます。うまくいく前の1か月は、こうでした。
※ 表は横にスクロールできます
| 1か月目(5月):「質問」を渡していた | 2か月目以降(6〜7月):「仕事」を渡した | |
|---|---|---|
| お願いの仕方 | 「〇〇について教えて」 | 「このページを、この基準で直して」 |
| 返ってくるもの | 説明・アイデア | 直った成果物 |
| そのあと | 結局じぶんで手を動かす | 確認して、出すだけ |
| 渡しておくもの | なし(毎回ゼロから説明) | 権限・記憶・仕組みの3つ |
| 田邊さんの感想 | 「正直、めんどくさい」 | 「もう、うちの担当者です」 |
3か月で、何が残ったのか
ここは、はっきり書いておきます。私(酒井)のコンサルは、1か月目にも、2〜3か月目にも、同じように入っています。会う回数も同じです。——変わったのは、AIに何を渡したかだけです。
※ 表は横にスクロールできます
| 1か月目(5月) AIには質問しかしていなかった | 2〜3か月目(6〜7月) AIに仕事を渡した | |
|---|---|---|
| 直せたページ | 数ページ | 528ページ(全ページ) |
| やり方 | 担当者の頭の中だけ | 決まった手順として残った |
| AIの状態 | 毎回ゼロから説明 | 会社のことを覚えたAI |
| 数字 | 測っていない | 測るやり方が決まった |
| 結果 | 表には何も出ない | EC月商が、開設以来の最高額 |
「では、うちは何から始めればいいのか」——13章目(今日から30日の進め方)に、誰が・何を・何分の表を置きました。最初の30日でやるのは、土台づくりだけです。表に何も出ない1か月があることを、先に知っておいてください。
既存ブログは約380本ありました。書いてはいるが、表示されてもクリックされない。直したい箇所を相談すれば外注見積の山。同じAIを使っていて、渡すものを変えただけで、ここまで変わっています。
外注し続けないと維持できない状態にするのは、支援としては失敗だと考えています。
そして、もっと正直に書きます。5月の1か月がムダになったのは、私が横にいてもです。①から②に変わったのは、私が「渡すものを変えてください」と申し上げてからでした。それがなければ、伊勢通様も5月のまま終わっていたと思います。
ただし、その「渡すもの」は、この記事に全部書いてあります。何を渡すか(この章の3つ)、どう整えるか(お客様目線の章)、どんな手順で渡すか(6つの手順)。だから、この記事を読んだ方は、伊勢通様の5月を飛ばせます。私が横にいた1か月ぶんを、この記事が肩代わりする——そのつもりで書きました。
数字より、変わったのは使う人の気持ちでした
田邊さんのマインドの5段階(と、その時期)
——「お客様目線が分からないので、その苦手なところをAIが補ってくれている感じです。自分では見落としていたところを、AIの返答で気づかされることが多々あります」
一次情報を渡すと、AIは「これはお客様に伝わるか」「知りたい順になっているか」を踏まえて整えて返してきます。ここで大事なのは、AIは代行者ではなく、ビジネスパートナーだということです。AIは「お客様はこう見ますよ」と指摘してくれます。その指摘に気づき、自分のものにしていくのは、人の仕事です。
お客様目線は、AIと一緒に身につけていくもの。——生成AIがいちばん効くのは、実はここだと思っています。具体的に何を言ってくるのかは、「お客様目線」の自動化の章で、実際のやりとりを3つ載せました。
「うちは建材商社じゃない」という方へ
ここは、いちばん多いご質問です。そしてデータも同じことを言っています。中小企業が生成AIで止まる理由の1位は「具体的な活用場面がわからない」(35.6%・商工中金3,892社)、足りない支援の1位は「成功事例や活用事例などの情報」(83.3%・中小企業基盤整備機構10,000社)でした。必要なのは危機感ではなく、自分の業種の具体的な1つの事例だということです。
業種によって「お客様が買う前に確かめたいこと」は違います。ですがやることは同じです。ご自身の会社に近い行だけご覧ください。
※ 表は横にスクロールできます
| 業種 | お客様が買う前に確かめること | 最初に直す1ページ |
|---|---|---|
| 卸・商社 | 「この商品、どこで買えるか」 | 取扱商品ページ(品番・用途・在庫の考え方) |
| 製造業 | 「この加工ができる会社はどこか」 | 設備一覧・対応できる材質とサイズ |
| 建設・工事 | 「地域名+工事の種類」 | 施工実績(場所・規模・工期) |
| 士業・コンサル | 「誰が担当するのか」 | 代表プロフィール(経歴・資格・実名) |
| 採用で困っている | 「この会社、働きやすいのか」 | 社員インタビュー・1日の流れ |
※ 建材商社だけの話ではありません。他の業種の成果は事例集にまとめています。
▶ 3か月の全記録は生成AIに「仕事」を任せたら、ECの売上が過去最高に|”結局使えない”を変えた【中小企業の実例】に。
▶ 「外注しないと無理」と言われるテクニカルSEOを自社でやり切った記録はテクニカルSEOは外注しないと無理?Claudeで1日でやり切った記録に。
▶ 事例ページは株式会社伊勢通様の支援事例です。
では、なぜそれで売上が上がったのか。理由は1つです。お客様に「選ばれた」からです。ページを増やしたからでも、AIを使ったからでもありません。次章で、その中身を見ます。
4章目★★★ まずここ
決め手がなければ、3分の1です
ここが、いちばん誤解されるところです。ページを増やして接点を増やす、という話ではありません。選ばれる話です。そして、選ばれなければ、残るのは価格だけになります。
結婚式場の見学は、平均3件でした
私はもともとブライダル業界にいました。結婚式場の見学は、平均3件です。だから3件に1件選ばれる、成約率3割が基準線でした。そこからどう伸ばすかが、努力と工夫です。
業種によって件数は違います。建設なら5社、士業なら2社かもしれません。ですが「見比べて決める」という構造は同じです。仮に3社としてお話しします。
図6:決め手がなければ3分の1。書いてあれば、変わります
これは例え話ではありません。実際に起きています
CVR(成約率)という言葉が出てきますが、難しく考えなくて大丈夫です。「サイトに来た100人のうち、何人が買ったか」——それだけです。
(情報を整える前)
(整えたあと)
伊勢通様・実測
来た人の数が増えた話ではありません。同じ100人の中で、選ぶ人が増えました。さきほど例として出した「33%が66%に」が、実際に動いていたということです。
ただしどちらも「情報を整えた結果」である点は同じです。
もう1社。言葉を変えただけで、問い合わせが6.5倍になりました
製造業の例も出します。自社開発製品を持つ株式会社エムティーシー様(東京)です。生成AIが出てくる前の話ですが、やったことは同じでした。
それまで製品ページは、「TL001」という自社の品番で書かれていました。社内では、それがいちばん正確な呼び方だからです。ですが、お客様はその品番を知りません。探すときに打つのは、品番ではなく「何ができる製品か」「何に困っているか」の言葉です。
そこで、製品を「機能・ニーズ視点のキーワード」で発信する形に変えました。結果です。
(言葉を変える前)
(変えたあと)
直接受注も発生
東京都中小企業振興公社のハンズオン支援による取り組みです(製造業の事例)。
そして——これは生成AIの話ではありません。だからこそ言えます。効くのは「お客様目線」であって、AIはそれを速く・大量にやるための道具だということです。
これは、どの会社でも起きています。言葉を「自社の呼び方」から「お客様の探し方」に直すだけです。
| ありがちな書き方 | 直し方 |
|---|---|
| TL001(自社の品番) | 「◯◯ができる製品」(お客様が探す言葉) |
| 第2章 解説 | 動画マーケティングの3H戦略とは |
| サービスA | 月◯万円の動画内製化支援 |
| 実績多数 | 建材商社でEC月商が前年同月比2.5倍 |
※ 左は「そのページだけ見てもわからない文章」、右は「そのページだけ見てわかる文章」です。特別な小細工ではありません。
「では、何を書けば選ばれるのか」——9章目(まず手でできる10のこと)に、手でできる10のことを並べました。料金の目安、代表の顔と経歴、「実績多数」を数字に。どれも今日、手で直せます。
選ばれる理由がなければ、残るのは価格だけです
町の電気屋さんは、家電量販店より価格が高い。それでも選ばれている会社があります。価格以外の理由が、お客様に伝わっているからです。
情報を整えるというのは、その「価格以外の理由」を、会う前のお客様に届けることです。会ってから説明しても、遅いことがあります。3社に絞られる前に、もう比べられているからです。
ただし、その前があります
3社の中に入っていなければ、33%ですらありません。0%です。
AIに自社名を聞いて名前が出てこないなら、そもそも比べてもらう土俵に乗っていないということです。だから、いちばん最初にやるのが「AIに自社名を聞いてみる」なんです。
情報を整えるというのは、コンシェルジュに、自社を紹介する材料を渡すことです。
情報を整えると売上になる、一本の線
「情報を整えたら売上が上がる」——理屈がつながらないと、社内で説明できません。ここは一本の線でつながっています。
情報を整えると売上になる、一本の線
※ ④で終わると、売上になりません。紹介されただけでは、まだ3分の1です。⑤まで行って、はじめて数字が動きます。
紹介されただけでは、まだ3分の1です。
では、その「選ばれる情報」は、誰が作るのか。次の章で、AIが実際に何と言ってきたかを3つお見せします。——「新しい記事を書いて」と頼んだ答えが、「書かないほうがいいです」でした。
▶ この「選ばれる割合」だけを詳しく書いた記事があります:生成AIで売上が上がらない理由|増やすのは量ではなく受注率です
5章目★★ できれば
生成AIとは、「お客様目線」の自動化です
前の章で「選ばれる情報が出ているかどうか」だと申し上げました。では、その情報は誰が作るのか。ここが、この記事の背骨です。
1章目は「何を、どの順で書くか」の話でした(図1)。そしてなぜAIにその順番が分かるのかを3つ挙げました(図2)——自社の事情を知らない/買う側の言葉を大量に読んでいる/遠慮しない。そこまでは、理屈です。
この章は、実物です。理屈どおりにAIが動いたのか、実際のやりとりを3つ、そのままお見せします。そして理屈だけでは見えなかったことが、1つ出てきます——AIがやってくれない部分です。
頼んだことと、AIがやったことが違いました
「お客様目線」と言われても、実物を見ないとわからないと思います。3章目の建材商社の田邊さんから、実際のやりとりを3つ教えていただきました。3つとも、頼んだこととは違うことをAIがやっています。
1「新しい記事を書いて」→ 書きませんでした
渡したもの:新規記事の指示書(まとめ記事を1本つくる計画)
AIが返してきたこと:
「同じ質問に答える記事がすでにあります。2本に分かれると、お客様がどちらを読めばいいか迷いますし、検索でも会社としての答えが弱くなります。なので新しい記事は書かず、今ある記事に足りなかった解説を書き足して1本に充実させておきました」
ご本人の感想:「ブログ記事は数あれば当たる、という自分の誤った考えに気づいた」
2動画150本を渡した → 19箇所の誤りを直しました
背景:撮影した当時は、本当に「無料サンプル」でした。その後サンプルを有料化したのに、昔の動画はそのまま残っていました。
AIが返してきたこと:
「『無料サンプル』と書かれた動画を見て請求したお客様は、660円かかると知った瞬間に、だまされた気持ちになります。買ってもらう前に信頼を失うので、150本を全部点検して、誤っていた19箇所を直しておきました」
ご本人の感想:「昔の情報が残っていることを自分も忘れていた。150本全部を人力で点検するのは時間と労力が必要なので、本当に助かった」
3「表示回数とクリックを増やしたい」→ タイトルを直されました
渡したもの:Google Search Consoleのデータと、「表示回数・クリック数を改善したい」という相談
AIが返してきたこと:
「ページの速さでお客様を待たせてはいません。それより、検索でお店の前まで来ているのに、看板(タイトル)が刺さらず、入店せずに帰っているお客様のほうがずっと多いです。なので速度ではなく、素通りされていた記事14本と商品ページ43本の看板を、お客様が検索で打つ言葉に合わせて書き換えておきました」
ご本人の感想:「数を増やせば伝わると思っていたが、購入していただく『目的』を改めて認識できた」
この会社は①が35.6万回ありました。出てはいたのです。止まっていたのは②でした。
ページの表示速度が効くのは、押されたあとの話です。開いてから遅ければ離脱しますが、そもそも押されていないなら、速度を直しても数字は動きません。だからAIは速度を外して、押される理由=タイトルに手を入れました。

なお、この3つはすべてClaudeとのやりとりです。なぜClaudeなのかは、7章目(いくらかかって、どれを選べばいいか)に理由を3つ書きました。——ひとつは「迎合しないから」です。
「AIは指示どおりに動く道具」だと思っていると、この使い方にはたどり着けません。渡したのは指示ではなく、判断の材料です。
そして2つ目は、どの会社でも起きます。嘘をついたわけではありません。商売が変わったのに、昔の発信が残っていただけです。動画150本、記事300本と増えるほど、人の記憶では追えなくなります。
この章の見出しについて、ひとつだけ。自動化されたのは「お客様目線での点検作業」です。150本を見る、43ページを見直す——人なら何日もかかる作業が、自動になりました。自動化されないのは「気づき」です。「数あれば当たると思っていた」「昔の情報が残っているのを忘れていた」——これは、AIの指摘を受け取った人の側でしか起きません。だから田邊さんは、「お客様目線は、AIと一緒に身につけていくもの」とおっしゃっています。
では、その「気づき」は、どうやって身につくのか
田邊さんは、こうもおっしゃっています。
AIが指摘を出しても、「なるほど」で流せば身につきません。言葉にして人に説明する場があると、定着します。社内の朝礼でも、月1回の会議でもかまいません。伊勢通様の場合は、それがたまたま私との打ち合わせだった、というだけです。
ただし、誤解のないように書いておきます。私自身は、誰にも相談せずにこの支援をしています。できる人は、できます。慣れていないことに支援者が要るのは、生成AIに限った話ではありません。新しい設備でも、新しい販路でも同じです。生成AIだから特別、ということはありません。ビジネスとして見れば、いつもと同じ話です。
境目の向こうにあるのは、「何を頼めるかが分かること」です
AIが上手くなるわけでも、自分が詳しくなるわけでもありません。変わるのは「何を頼めて、何を頼めないかが、具体的に分かるようになること」です。
私自身がそうでした。話としては、分かっているつもりでした。でも、自分が手を動かすつもりでいた作業を、AIが最後まで終わらせて返してきたときに、向き合い方が変わりました。そこから、できることとできないことの切り分けが、具体的にできるようになりました。
伊勢通様の田邊さんが「頼んだことが、最後まで終わっていた」で変わったのと、同じです。——どちらも「見た」から変わりました。読んだからではありません。
※ 私の場合は、ブラウザ上の作業まで任せたときでした。ただ入口はどこでも構いません。大事なのは「終わって返ってきた」を一度見ることです(道具の選び方はこちら)。
※ この「任せられる状態」は、世間ではAIエージェントとも呼ばれ始めています。呼び方はどちらでも構いません。変わったのは、頼み方だけです。
ここまでは「何をすれば選ばれるか」の話でした。——では、なぜそれが「いま」なのか。お客様の側が、先に変わっています。
6章目★★ できれば
なぜ今なのか——「選ばれる場所」が、増えました
ここまでの話が「いま」効くのには、理由があります。先に変わったのは、AIではなく、お客様のほうだからです。この1年で、日本のGoogle検索のシェアは83%から60%になりました。お客様が「選ばれる会社」を探す場所そのものが、増えています。まず、この1枚を見てください。
図7:検索でお客様が来る仕組みが、変わりました
※ 広告・SNS・紹介などの入口は、この図には含めていません
「Googleだけ見ておけばいい」が、1年で崩れました
これは印象の話ではありません。数字が動いています。
※ 表は横にスクロールできます
| 検索エンジン | 2025年6月 | 2026年7月 (最新) | 1年間の変化 |
|---|---|---|---|
| 83.25% | 59.73% | −23.5pt | |
| Bing(Microsoft) | 6.81% | 32.07% | +25.3pt |
| Yahoo! JAPAN | 8.18% | 6.55% | −1.6pt |
出典:StatCounter Global Stats(日本・全デバイス)。2025年6月/2026年7月の各時点。
BtoBの調べ物は、会社のパソコンで起きます。だから「Googleだけ見ておけばいい」は、BtoCよりも中小企業のBtoBほど当てはまらなくなりました。
これまで
調べる → 見る
検索する。
青いリンクが10本並ぶ。
気になったサイトを開く。
いま
聞く → 終わる
AIに聞く。
答えがそのまま返ってくる。
どのサイトも開かないまま終わる。
図8:白書1冊分=1年で、生成AIを使った人はこう増えました
生成AIを使ったことがある人は58.8%。60代でも3人に1人(33.5%)です(総務省 令和8年版情報通信白書)。「うちの世代には関係ない」という話ではなくなりました。
ところがAIに実務そのものを任せている国内企業は、まだ3.3%です(矢野経済研究所・国内496社)。AIは「やる人」になったのに、多くの会社はまだ「聞く相手」として使っています。
図9:検索結果にAIの要約が出ると、リンクはどれだけクリックされなくなるか
※ 表は横にスクロールできます
| 何が | どうなったか | 出典 |
|---|---|---|
| AI検索の利用率 | 8.4% → 27.6% | AI検索白書2026 |
| どのサイトにも行かずに終わる割合 | 23.9% | AI検索白書2026 |
| 検索1位のクリック率 | 日本で約38%減 | Ahrefs(2026年2月) |
※ 4人に1人が、調べ物を終えてもどのサイトにも来ていません。ホームページのアクセスが減ったと感じている会社は、腕が落ちたのではなく、入口の形が変わった可能性があります。
実際に、お客様のサイトでAI経由の訪問が増えています
推測ではなく、支援先のアクセス解析(GA4)からAI経由の訪問だけを抜き出した実測値です。ある企業では、2024年後半はほぼゼロだったものが、2026年5月にはChatGPT経由だけで月104件まで増えました。




支援先4社のAI経由アクセス推移(GA4実測・業種は伏せています)。4社とも、2024年後半のほぼゼロから同じ形で立ち上がっています。
正直に言うと、まだ全体の数%です。13,770サイトの調査でも、AI経由は全体の約1.08%(Conductor)。「もうAI経由が主役です」とは申し上げません。ただし、情報を直してからAIの答えに反映されるまで数週間から数か月かかります。増えてから始めると、その待ち時間ぶん遅れる——申し上げたいのはそれだけです。
⚠ 1社の実測値であり、業種や商材で大きく変わります。ただ「AIに聞いてから来る人は、すでに買う気で来ている」という感覚は、当社の支援先でも一致しています。
変わっていないこともあります。お客様の目的は変わっていません。「信頼できる会社に頼みたい」「失敗したくない」は同じです。変わったのは入口の形だけで、選ばれる理由の価値は、むしろ上がっています。AIは無名の会社を作り出すことはできず、どこかに書いてあることしか答えられないからです。
そして、世界はここに賭けています
「日本の中小企業には、まだ関係ない話では」と思われるかもしれません。ただ、お金の動きは、もう先に始まっています。
※ 表は横にスクロールできます
| いつ | 何が起きたか | 金額 |
|---|---|---|
| 2026年4月 | Adobeが、SEOツール最大手のSemrushを買収(2025年11月発表・2026年4月完了) | 約19億ドル (約2,850億円) |
| 2026年2月 | AI検索での見え方を扱う米Profound社が、創業から約18か月でユニコーンに(顧客はFortune 500の1割) | 評価額10億ドル (約1,500億円) |
| 2025年11月 | 独Peec AIが、公開から10か月で顧客1,300社超に。いまも月300社ペースで増加 | 調達2,100万ドル (約32億円) |
※ 円換算は分かりやすさのため1ドル=150円で概算しています(2026年8月8日時点の実勢は約158円)。出典:Adobe公式リリース(2025年11月19日)/Fortune(2026年2月24日)/Tech Funding News。
▶ 海外の投資額と、支援先5サイトのアクセス実データはAI検索対策は意味ないのか|世界が賭けた2,850億円と、中小企業5社のアクセスデータにまとめました。
SEOツールの世界最大手を、大手が2,850億円で買う。「一部のスタートアップが騒いでいるだけ」では、もう説明がつきません。
Profoundが売っているのは「AIが自社をどう紹介しているかを、測る道具」です。小細工ではありません。そして同じことは、AIに自社名を聞けば今日、無料でできます(30日の進め方の0日目に手順を書きました)。
しかもProfoundは、社員120人未満で700社をさばいています。つまりこの仕事は、本来そんなに人手が要りません。中小企業なら、担当1名で足ります。
▶ 探し方の変化と3つの対策はAIで「探し方」が変わった|ググらない時代に中小企業が知るべき変化と3つの対策に。
▶ 「AIが答えるとアクセスは減るのか」はAIが答えると自社サイトのアクセスは減る?、
▶ 「SEOはもう終わりでは」への回答はSEOはもう終わり?(オワコン)AI時代に今も効く理由にまとめています。
そして、ここが大事なところです。入口がAIに変わっても、お客様が確かめたいことは1ミリも変わっていません。「本当にできるのか」「いくらか」「誰がやるのか」。だからお客様目線で書いてあるページは、入口が変わってもそのまま効きます。小細工が要らないのは、このためです。
では、いくらかかるのか。私はClaudeに月220ドル払っています。ですが始めるだけなら、月3,000円で足ります。次の章で、自分の請求書を出します。
7章目★★ できれば
いくらかかって、どれを選べばいいか
ここは一般論より、自分の請求書を出したほうが早いと思います。
私が払っているのは、Claudeの上位プラン 月220ドル。この1本だけです。
ChatGPTにもGeminiにも、私は課金していません。理由は単純で、仕事を渡す相手は1つに決めたほうがいいからです。3つ契約すると、記憶も手順も3か所に分かれて、どれも中途半端になります。1つを深く使うほうが、確実に結果が出ます。
ただし、始めるのに私と同じ金額は要りません。目的別に、必要な金額はこう変わります。
※ 表は横にスクロールできます
| 目的 | 必要なもの | 月額の目安(1名) |
|---|---|---|
| ① まず現状を測る | 無料のChatGPTで自社名を聞くだけ | 0円 |
| ② 仕事を渡してみる | いずれか1つの有料プラン ChatGPT Plus/Claude Pro/Gemini AI Pro | 3,000円前後 |
| ③ 毎日、量をこなす | 上位プラン1本 | 数万円 |
※ 私は①〜③のすべてを、Claudeの上位プラン(月220ドル)1本でやっています。②から始める方は、他社のプランでも構いません。
※ ②の実額は2026年8月7日に各社の公式料金ページで確認しました(ChatGPT Plus 3,000円/Claude Pro 月払い20ドル/Gemini AI Pro 2,900円)。③は当社が毎日サイトの改修と記事制作に使っているための金額で、始める段階では不要です。為替により円換算は変わります。
※ ご自身のサイトの作りによっては、触れる状態にするために一度だけ費用がかかることがあります(当社の支援先では数万円でした)。ただし、多くの場合は開発も改修も要りません。ブラウザの拡張機能から管理画面を操作すれば足ります。
▶ AIエージェントは開発しなくていい|中小企業は月3,000円台から始められます
ひとつ、誤解が多いところを書いておきます。「AIエージェント」と聞くと、専用のシステムを何百万円かけて開発する話だと思われがちです。実際、検索して出てくるのはほとんどが開発会社の見積の話です。ですが、いま月3,000円で契約しているプランの中に、もう入っています。開発は要りません。必要なのは、任せる仕事を決めて、触っていい範囲を線引きすることだけです。
去年と同じように無料版だけで試すと、いちばん大きな変化を体験しないまま「やっぱり大したことない」で終わります。
正直に書きます。まだできないこともあります。いまのAIは3回に1回は失敗します。数字を作らせる・最終判断をさせる、といった使い方は今も危険です。優秀な新入社員であって、ベテランではありません。
なぜ私は、Claudeの1本に決めたのか
生成AI全般の話ではありません。この記事で書いているWebマーケティング——文章を書く、ページを整える、数字を読む——この用途に限った、2026年8月時点の私の判断です。用途が違えば、答えも変わります。理由は3つです。
1日本語が、いちばん不自然でない
書いたものをそのまま出せるかは、ここで決まります。手直しの量がまるで違います。
2迎合しない
AIに聞くと、たいてい「いいと思います」と返ってきます。経営判断でそれをやられると、困ります。Claudeは「それは分かりません」「そこは根拠がありません」と言ってきます。
3複雑な読み解きが得意
アクセス解析の画面をそのまま渡して「どこが詰まっていますか」と聞く。この手の作業で差が出ます。
——3つの事例を思い出してください。「新しい記事を書いて」に「書かないほうがいいです」。「速度が問題では」に「そこではありません」。3つとも、頼んだことに従っていません。私が②を理由に挙げるのは、こういうことが実際に起きるからです。
ただし、これは私の選び方です。すでに社内でChatGPTを使っているなら、そのままで構いません。どれを選ぶかより、1つに決めることのほうが大事です。記憶も手順も、1つに集めたほうがたまるからです。
Claudeに選ばれても、売上にはなりません。お客様が使っていないAIに気に入られても、意味がないからです。
作るのはClaude。測るのはChatGPTとGoogle Search Console。この2つを回してください。
※ 当社はAnthropic社の代理店ではなく、紹介料も一切受け取っていません。月220ドルを自分で払って使っている、一利用者としての意見です。
▶ これから始める方の設定は初心者向けClaudeの始め方|登録から会社で安全に使う設定、
▶ 「やる人」として使うための環境はClaudeデスクトップ版とブラウザ版の違い|売上につなげるCowork設定に。
ただし、払わなくていいものもあります。「AI対策」として売られているものの多くは、Googleが公式に「要らない」と書いています。次の章です。
8章目★★ できれば
2026年5月、Googleが「生成AI向けの最適化ガイド」を公開しました
用語は、覚えなくて構いません
「AI対策」の話には、SEO・AEO・GEO・LLMO・AIO といった略語がいくつも出てきます。ですがこれは、「どこで見つけてもらうか」の呼び名が違うだけで、やることは共通です。
この章は「検索で見つけてもらう=SEO」だけ頭に置いていただければ、最後まで読めます。
▶ 5つの違いと使い分けは、生成AI時代のSEO・AEO・GEO・LLMO対策|中小企業の始め方【2026】に一覧でまとめています。
「AI対策」と検索すると、専用のファイルを置きましょう、AI向けに書き直しましょう、という提案が並びます。そのほとんどは、やらなくていいことです。Google自身がそう書いています。
2026年5月、Googleは生成AI向けの最適化ガイドを新しく公開しました。公式のドキュメントで「AEO」「GEO」という言葉を定義し、それがSEOであると言い切ったのは、これがはじめてです。
つまりSEOはやってください、しかもこれまで以上に、という意味になります。
原文:From Google Search's perspective, optimizing for generative AI search is optimizing for the search experience, and thus still SEO.
Googleが名指しで「やらなくていい」と書いたのは、この5つです。
- llms.txt などの「AI向け」ファイル——「機械が読むためのファイル、AIテキストファイル、マークアップ、Markdownを作る必要はない」。Googleのシステムは読みません。
- コンテンツの「チャンク化」——「1ページに複数の話題があっても、Googleのシステムはその機微を理解できます」
- AI向けに文章を書き直すこと——「AIは同義語や一般的な意味を理解します」
- 不自然な「言及」を集めにいくこと——外部にわざと自社名を書かせにいく施策は不要
- 構造化データへの過度な注力——「生成AI検索に構造化データは必須ではなく、特別なschema.orgマークアップも要らない」
※「必須ではない」であって「無意味」ではありません。検索結果の見え方(リッチリザルト)には引き続き有効です
出典:Google「Google's Guide to Optimizing for Generative AI Features on Google Search」(2026年5月公開/2026年7月10日更新)。なお「AI向けの新しいファイルやタグは不要」という説明自体は2025年から示されており、やらなくていいことが名指しで整理されたのが2026年5月のガイドではじめてです。
SEOとLLMOは、やることが同じでした
「同じだ」と言われても腑に落ちないと思いますので、並べます。
※ 表は横にスクロールできます
| SEO(これまで) | LLMO(AIに向けて) | |
|---|---|---|
| 誰に見つけてもらうか | 検索する人 | AIに聞く人 |
| 出る場所 | 検索結果の一覧 | AIの回答文の中 |
| 見ているのは | Googleのアルゴリズム | AI(検索結果と公開情報を読む) |
| 成果の見え方 | クリック数 | 引用・指名での問い合わせ |
| やること | 読んでわかる文章にする | 読んでわかる文章にする(同じ) |
| 新しい設定 | — | 要らない(Google公式) |
※ 違うのは入口の形だけです。下の2行が、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
では、SEOの「何を」見直すのか
やることは4つとも同じで、違うのは「どこまで踏み込むか」だけです。そしてその中身は、この記事の9章目(まず手でできる10のこと)にそのまま並べてあります。
会社概要をそのページだけでわかる形にする。代表のプロフィールを載せる。「実績多数」をやめて数字で書く。料金の目安を書く。見出しを質問の形に近づける。結論を先に置く。FAQを置く。更新日を出す。——AEO・GEO・LLMOのために新しく覚えることは、1つもありません。専用の設定も、どれにも要りません。
▶ どの対策がどの入口にどう効くかの一覧は、生成AI時代のSEO・AEO・GEO・LLMO対策の「引用されるコンテンツの作り方【7要件】」にあります。
では、SEOでやることに共通しているのは、何でしょうか。
全部「お客様目線」です。お客様の問いの形にする、結論を先に言う、数字で書く、誰が言っているか示す、古い情報を直す——どれもお客様が確かめたいことに、先回りして答えるという一点に集約されます。
Googleが小細工を否定できるのは、評価軸がずっとそこにあるからです。——「お客様目線」の自動化の章で書いたことと、同じところに戻ってきます。
ですが、BingにもChatGPTにも、専用の設定は用意されていません。どの入口も、読んでいるのは同じ1つのページです。入口が増えたからこそ、全部に効く1つのやり方——つまりSEOしか、打ち手がないということになります。
▶ 用語と対策の全体像は生成AI時代のSEO・AEO・GEO・LLMO対策|中小企業の始め方【2026】に。
▶ AIが会社情報を間違える理由は生成AIが会社情報を間違える仕組み|3つのAIで検証と対策、
▶ 引用される文章の作り方はAIに引用されるコンテンツの作り方|一次情報・構造化データ・E-E-A-Tにまとめています。
9章目★★★ まずここ
まず手でできる10のこと(自社チェック)
記事は「書類選考」だと思ってください
採用にたとえるとわかりやすいと思います。ホームページは、御社の履歴書です。お客様はもう、いきなり面接(問い合わせ)には来ません。まずAIに聞いて、書類選考をしてから連絡してきます。
ここで大事なのは、AIは調べて書いているのではなく、「思い出して」書いている場面が多いということです。履歴書に書いていないことは、面接官も知りようがありません。
もう少し正確に言うと、目指すのは「お客様の問いに、先回りして答えてある状態」です。履歴書という言い方だと自分側から見た比喩になりますが、読むのはお客様です。お客様が知りたい順に、答えが置いてある。それだけです。

お金をかけずに、今日から手で直せることです。全部で10ありますが、効き目の大きい順に並べてあります。今日やるのは、上の3つだけで十分です。
- 会社概要 = 「どんな会社?」/プロフィール = 「誰がやるの?」
- 実績を数字で = 「本当にできるの?」/料金の目安 = 「いくら?」
- お客様の声 = 「うちと同じような会社はいる?」/更新日 = 「まだやってる会社?」
- 見出しを問いの形に・結論を先に・FAQ・alt = 「知りたいことに、すぐ辿り着ける?」
1会社概要を、そのページだけでわかる形に
正式名称・所在地・設立年・事業内容・従業員数。AIは会社概要ページを最優先で読みます。ここが無い会社が本当に多いです。
2代表者のプロフィールを載せる
実名・顔写真・経歴・資格・著書。誰が言っているのかが、そのまま信頼になります。
3「実績多数」をやめて、数字で書く
「創業107年」「支援◯社」「EC月商2.5倍」。抽象語はAIに引用されません。
実例をひとつ。当社は、AIに設立年を間違えられていました。これはコンサル会社として恥ずかしい話ですが、隠さず載せています。原因は単純で、会社概要ページに設立年を「そのページだけ見てわかる形」で書いていなかったからです。

残りの7つ(4〜10) ※すぐでなくて構いません
4サービス内容と料金の目安を書く
金額を出せない場合でも、範囲・進め方・期間は書けます。書いていないと比較対象に入りません。
5お客様の声を、実名か業種つきで
「A社様」より「愛知県の建材商社様」。具体になるほど引用されます。
6更新日を表示する
いつの情報かわからないページは、AIも人も採用しづらくなります。
7見出しを「質問の形」に近づける
「第2章」ではなく「◯◯とは何か」。AIは見出し単位で抜き書きします。
8結論を、各見出しの先頭に置く
前置きが長いと、抜き書きされるのは前置きのほうです。
9よくある質問(FAQ)を置く
質問と答えの形は、AIがそのまま使いやすい形です。
10画像に説明文(alt)を入れる
画像の中の文字はAIに読まれません。altに書いた事実だけが情報として伝わります。
「お客様が確かめたいこと」は、どう洗い出すか
ここが第一歩です。難しく考える必要はありません。答えは、もう社内にあります。
1営業がよく聞かれる質問
電話・商談で毎回同じことを聞かれていませんか。それが、お客様がいちばん知りたいことです。10個書き出してください。
2問い合わせメールを読み返す
直近20件で構いません。お客様が使っている言葉がそのまま入っています。専門用語に直さず、その言葉のまま使います。
3失注した理由
「高いから」ではなく「何がわからなかったか」。そこが、ページに書いていなかったことです。
直したかどうかは、無料で確認できます
Googleの「リッチリザルトテスト」にURLを入れるだけです。ページの情報がAIや検索エンジンに正しく伝わる形になっているかを、無料で見られます。


※ 検出される件数はページごとに違います。上は当社のページで実行した結果で、御社の結果とは異なります。
10のうち9つは、今日、手で直せます。手に負えないのは「量」だけです。
——「履歴書の清書」だけは、手作業では終わりません。ページが数十枚あれば数十枚ぶん、数百枚あれば数百枚ぶん、同じ作業が要ります。そこがAIの出番です。
▶ 出てこない原因と最初にやる3つはAIで調べたら自社が出てこない?原因と最初にやる3つ、
▶ 無料での測り方はAI可視性チェックの調べ方|自社がAIにどう出るかを無料で測る、
▶ 528ページ直して何日で反映されたかの実測は生成AIの会社情報が古いまま?直してから何日で変わるかを実測、
▶ 「うちの規模でどこまでやるか」の線引きは小さい会社でもAI対策は必要?中小がやる・後回しの線引きに。
10章目★★ できれば
AIに仕事を渡す6つの手順と、やらせないこと3つ
たいへん優秀な新入社員が入っても、初日は自社のことを何も知りません。方針もお客様も手順も知らないので、指示があいまいだと動けません。——そこで「使えない」と決めてしまうのが、いちばんもったいないことです。
渡すのは3つだけです。触っていい範囲(権限)/会社のこと(記憶)/決まった手順(仕組み)。これを渡すと、最後まで終わらせるようになります。
伊勢通様も、①から②に変わるまでに1か月かかりました。育てる時間は、必ず要ります。
伊勢通様の場合は、こう伸びました。1か月目=何も渡していないので、一般的なことしか答えない。2か月目=会社のこと・方針を渡したら、自社の言葉で答えるようになった。触っていい範囲を決めたら、自分でページを直しはじめた。3か月目=決まった手順にしたら、全ページぶんを繰り返せるようになった。
渡した量が増えるほど、できることは急に伸びます。——最初の1か月が何も起きないように見えるのは、まだ渡した量が足りていないだけです。
最初の相談から、AIと一緒にやってください
「ここまで人、ここからAI」ではありません。伊勢通様の事例1を思い出してください。「新しい記事を書いて」に対して「書かないほうがいいです」と返ってきたのは、企画の段階です。AIは最初から入っていました。
3つに分けると、こうなります。
※ 表は横にスクロールできます
| ① 決める 人とAIで相談 | ② やる AIが主役 | ③ 確かめる 人が主役 | |
|---|---|---|---|
| 何を | 「うちのページ、お客様から見て何が足りませんか」と聞くところから | 同じ直しを全ページぶん繰り返す/文章を整える/抜けを洗い出す | 数字と固有名詞の裏取り/出す判断 |
| なぜ | ひとりで決めると、自分本位のままになる | 量が多すぎて、手作業では終わらない | 経営判断と責任は、人にしかできない |
| 実際の量 | 方針を決めるのは1回 | 当社の支援先では528ページ | ページごとに、ざっと見る |
| かかった時間 | — | 記事1本で正味 約4時間半(やりとり18回) | — |
ここが「質問」と「仕事」の分かれ目です。手順にすると、こうなります。
仕事の渡し方(6手順)

技術的な作業も、外注せずに終わりました
「そこまでは無理でしょう」と思われる領域——サイトの技術設定(テクニカルSEO)についても、支援先ではご自身でやり切っています。

やらせないこと、3つ
1数字を作らせない
AIは、それらしい数字を平気で書きます。数字は必ず人が出典から入れる。ここを守らないと、一度で信用を失います。
2最終判断をさせない
何を載せて何を載せないか、どこまで言い切るかは経営判断です。3回に1回は失敗する相手に、決めさせないでください。
3お客様の名前を勝手に出させない
実名の掲載は、必ず先に許可を取ってから。AIは気を利かせて書いてしまいます。
▶ 7つの問いの原文と自己採点シートはClaudeで記事作成|AIの初稿が44点だった理由と、94点にする直し方に公開しています。
▶ 「AIで書くと順位が下がるのでは」は生成AIで記事を作ると検索順位は下がる?Googleの方針と正しい使い方、
▶ 「Googleにバレてペナルティになるのでは」はAIで書いた記事はGoogleにバレる?公式の線引きと安全な使い方、
▶ 評価されないときの直し方は生成AIで書いた記事が、評価されない理由と改善手順に。
「もう、うちの担当者です」
伊勢通様の田邊さんが、3か月後におっしゃった言葉です。最初の1か月は「正直、めんどくさい」と言っていた、同じ方です。
変わったのはAIの性能ではなく、渡し方だけでした。——ここから先は、それを御社の社内でどう起こすかの話です。
11章目★ 必要になったら
社内が動かないときに、何を変えるか
ここは、記事にはあまり書かれないのに、実際にはいちばん多いつまずきです。社長が「使ってみて」と言っても、社内は動きません。
理由は、たいてい能力ややる気ではありません。「何に使えばいいのかわからない」からです。実際、中小企業が生成AIで止まる理由の1位は「具体的な活用場面がわからない」(35.6%・商工中金3,892社)でした。
1全員に広げない
まず1名・1業務だけ。当社の支援先も、担当は役員1名から始まっています。全員に配ると、全員が中途半端になります。
2「使ってみて」と言わない
渡すのは道具ではなく仕事です。「このページを、この基準で直して」まで具体化して渡してください。
3楽になったところを見せる
説得より、1人が楽になった実物のほうが早いです。伊勢通様も、役員である田邊さんご自身が変わってから社内に広がりました。
「情報漏洩が心配だから禁止」にしている場合
お気持ちはよくわかります。ただ、危ないのは生成AIそのものではなく、使い方のほうです。
実際、禁止したままだと、社員は個人のアカウントで使います。会社としては、そのほうが管理できません。禁止は、リスクをなくすのではなく、見えなくするだけです。
仕事で生成AIを使うことは、もう避けて通れないところまで来ています。次の3つを決めれば、多くの会社は運用できます。
| 決めること | 具体的に |
|---|---|
| ① 使ってよいAIを1つ決める | 会社として契約したものだけ。個人アカウントの業務利用は禁止する |
| ② 入力してよい情報を決める | 人の名前・取引先名・見積金額は伏せる。公開情報とホームページの原稿はOK |
| ③ 学習に使わない契約にする | 有料の法人向けプランを選ぶ。設定画面で学習利用をオフにできる場合もある |
※ この3つはA4半ページで書けます。「AI利用のルール」として社内に配るところから始めてください。
▶ すでに導入していて、社内で止まってしまった方へ。先に止まりを4つの数字で確かめるほうが早く進みます。どこで止まっているかが分かってから、この章に戻ってきてください。
12章目★ 必要になったら
続け方——見る数字は3つだけ
始めるより、続けるほうが難しいと思います。毎日いろいろな数字を見ると、必ず途中で嫌になります。見るのは3つで十分です。
そして、この3つには共通点があります。どれも「お客様が決めている数字」です。順位のように自分でどうにかする数字ではなく、お客様が動いた結果だけを見ます。だからぶれません。
しかも3つは、選ばれるまでの3段階にそのまま対応しています。
1AIが自社をどう説明するか
=候補に入っているか
月に1回、同じ質問をして記録するだけ。ここで名前が出なければ、まだ土俵に乗っていません。
2社名で検索された数
=確かめに来た数
指名検索です。AIや検索で名前を知った人が、「どんな会社か」を確かめに来た回数。Search Consoleで見られます。
3問い合わせ数
=選ばれた数
いちばん大事な数字です。これが動かなければ、他がどれだけ良くても意味がありません。
※ ①が動かないうちに③を待っても、数字は動きません。①→②→③の順に効いてきます。見るのは月1回で十分です。
つまずいたときの、分かれ道
やってみて思うようにいかないときは、たいてい次の3つのどれかです。やめる前に、ここだけ確認してください。
※ 表は横にスクロールできます
| 症状 | よくある原因 | 次にやること |
|---|---|---|
| 2週間経ってもAIの答えが変わらない | 反映に時間がかかっているだけ。AIによって速さが違う | あと1か月待つ。その間に他のページを直す(反映日数の実測) |
| 記事を出したのに順位が付かない | 公開直後の評価が定まっていない/タイトルが弱い | 1か月は触らない。そのあとタイトルだけ直す |
| AIの原稿が使いものにならない | 渡した情報が足りない/評価軸を渡していない | 自社の数字と実例を渡し、7つの問いで採点させる |
なぜ、YouTubeの会社が生成AIの話をしているのか
ここまで読んでいただいたところで、当社のことも書いておきます。当社は動画・YouTubeの支援をしてきた会社です。「なぜAIの話を?」と思われるのが自然だと思います。
答えは単純で、やっていることが同じだからです。動画でずっと申し上げてきたのは「お客様が知りたいことを、お客様が探している場所に置く」でした。置く場所が動画からAIの回答に変わっただけで、中身は同じ「お客様目線」です。
1章目で「24時間働く営業マン」と書きました。もともとは、動画について申し上げてきた言葉です。AIに読まれる情報も、まったく同じ働き方をします。お客様が調べているあいだ、こちらが寝ていても説明してくれる。だから当社にとって、これは新しい商売ではなく、同じ仕事の続きです。
当社自身の、隠さない数字
ここまで偉そうに書いてきましたので、当社の実物もお見せします。1,170本作って、その約52%は伸びませんでした。量産の失敗も含めた記録です。


※ 自慢ではなく失敗の記録です。量産して伸びなかったものを、自分で消しました。同じ道を通らなくて済むように書いています。
▶ 量産に焦るべきかは競合がAIで記事を量産…焦るべき?1,170本作って609本を消した運営者の答え、
▶ 当社が実際に何を作ってきたかの全リストは生成AIで記事制作|Claude協働の全記録と全記事リスト、
▶ 外注・内製・伴走の選び方はAIライティングは外注・内製・伴走どれが正解?中小企業の選び方にまとめています。
13章目★★★ まずここ
今日から30日の進め方(誰が・何を・何分)
ここまでを、実際の予定に落とします。1日あたり15分から30分。新しい人員も、新しいシステムも要りません。
先に、最初の1か月がきつい理由を書いておきます
自転車と同じです。乗れない人は「乗れたらいいな」とは思っても、実際にどう乗れているかのイメージは湧きません。練習中は「いつ乗れるようになるのか」と不安にもなります。
でも一度乗れてしまえば、別世界です。逆に、乗れている人はなぜ乗れなかったのかが分からなくなります。この30日は、その練習期間です。
そして——生成AIでできることは、たくさんあります。全部を使う必要はありません。スマホと同じです。最初は何をどうすればいいか分からなかったはずですが、いまは自分が使いたいことに合わせて使っているはずです。全機能を使っている人は、いません。この30日でやるのも、1つだけです。
今日(0日目):3分だけ、AIに自社名を聞いてください
いちばん最初にやるのは、これだけです。直す前の状態を残しておかないと、変わったかどうかがわかりません。
そしてこれは、お客様とまったく同じ行動をとってみるということでもあります。3社の中に入っていなければ、33%ですらありません。0%です。だから、いちばん最初に測ります。
1ChatGPTに聞く
「〇〇県の株式会社△△はどんな会社ですか」
「具体的な実績を教えてください」
23点だけ見る
- そもそも名前が出るか
- 業種・所在地・実績が合っているか
- 回答に出典のリンクが付いているか
3画面を保存する
印刷でもスクリーンショットでも構いません。30日後に同じ質問をするときの比較対象になります。

最初の30日でやるのは、「土台づくり」だけです
この30日では、表に何も出ません。それでいいんです。
伊勢通様の5月と、同じ場所を通ります。ただし理由が違います。伊勢通様は間違ったことをやって何も起きませんでした。御社は正しい土台をつくっているから、まだ表に出ないだけです。——何も起きないのは、順番どおりにやっている証拠です。
※ 表は横にスクロールできます
| 時期 | やること | 誰が | 目安の時間 |
|---|---|---|---|
| 今日 (測る) | ChatGPTに自社名を聞き、3点を記録/画面を保存 | 社長ご本人 | 3分 |
| 1週目 (読み返す) | 会社概要・実績・サービスの3ページを、初めて見る人のつもりで読み返す | 社長ご本人 | 30分 |
| 2週目 (洗い出す) | 「お客様が買う前に確かめること」を書き出す 料金の目安・対応できる範囲・納期・誰が担当するか | 社長+担当1名 | 1時間 |
| 3週目 (決める) | 使ってよいAIを1つ/入力してよい情報/触っていい範囲(=権限) 担当を1名決める。まずは無料版で構いません | 社長+担当1名 | 合計1時間 |
| 4週目 (渡すものを用意) | 方針・お客様像・実績の数字を、毎回説明しなくていい形にまとめる(=記憶) | 担当1名 | 1日30分×5日 |
※ 2週目と4週目が、伊勢通様の「権限・記憶・仕組み」のうち、権限と記憶にあたります。仕組みは2か月目です。
無料でも「日本語が自然か」「分からないことを、分からないと言うか」は分かります。私がClaudeを選んだ理由の中心はそこなので、無料で確かめられます。
ただし長い作業は、無料版だと途中で止まります。「3週目まではやれたのに、4週目でつまずいた」——そうなってから、有料に切り替えてください。先に払う必要はありません。
※ 無料でできる範囲は変わります(2026年8月時点)
道具は3つです。測るのはChatGPT(お客様がいちばん使っているから)。作るのはClaude(まず無料版で)。確かめるのはGoogle Search Console。——3つとも、最初は0円で足ります。
逆に発信をしてこなかった会社は、渡す素材が無いので成果が出にくいです。その場合は、AIを入れる前に「よく聞かれる質問を書き出す」ところからになります。順番を飛ばしても、うまくいきません。
「直すページが、そもそもありません」という方へ
そちらのほうが多数派です。そしてやることは同じです。違うのは、すでに書いてあるか、これから書くかだけです。
- 1週目:読み返すページがなければ、お手本にする1ページを決める(同業他社のページで構いません)
- 2か月目:「直す」ではなく「書く」。1ページ目は、AIと一緒に時間をかけてください
ページが少ないほうが、実は早く終わります。伊勢通様は528ページありました。10ページの会社なら、3か月もかかりません。ただしゼロから書くぶん、最初の1ページは重くなります。何を書くかは、業種別の表をご覧ください。
その先の2か月で、何が起きるか
※ 表は横にスクロールできます
| 時期 | やること | この時点で見えるもの |
|---|---|---|
| 2か月目 (試す) | 1ページ直す → 同じ直しを他ページへ広げる作業をAIに渡す(=仕組み) | 「頼んだことが、最後まで終わっていた」 ——ここが境目です |
| 3か月目 (広げる) | 残りのページへ。人が確認して公開 | AIの答えが変わる/表示回数・クリックが動く |
| 90日後 (答え合わせ) | 今日と同じ質問を、もう一度AIにする。Search Consoleの表示回数とクリックを見る | 保存した画面と、見比べる |
難しいのは、決めることです。作業ではありません
伊勢通様は、既存ブログが約380本、直したページは528ページありました。以前なら、外注の見積もりが山のように出てくる量です。実際、伊勢通様もそうでした。
いまは、そこはAIがやります。担当は役員1名のままです。量は、もう問題になりません。
人に残るのは、3つだけです。
1何を載せるかを決める
お客様が買う前に確かめることは何か。——1回決めれば終わりです。
2数字と固有名詞を出す
実績・料金・年数。事実は、社内にしかありません。
3最後に確認して、出す
間違いがないかを見て、公開する。責任は人が持ちます。
この3つは、AIに渡せません。経営の判断と、責任だからです。逆に言えば、それ以外は全部渡せます。
そのうえで、最初の1か月だけは、しんどいと思います。作業がしんどいのではありません。表に何も出ないのに、続けることがしんどいのです。自転車の練習と同じです。
ここまでを、一緒に3か月で回す場所もあります
ひとりで続けるのが難しいと感じられたら、月1回集まって、その場で手を動かす形の会もやっています(AI経営実践会・8社限定)。押し売りはしませんので、中身だけ見ていただければ十分です。
14章目★★ できれば
よくある質問(FAQ)
Q結局、何から始めればいいですか+
Q生成AIは、月にいくらかかりますか+
Q効果が出るまで、どれくらいかかりますか+
Q社員がAIを使ってくれません+
Qうちの業種でも効果はありますか+
Q情報漏洩が心配で、社内で使用を禁止しています+
Q自分でやるのと、誰かに頼むのと、どちらがいいですか+
Q売上2.5倍というのは、どこまでが施策の効果ですか+
QAI経由のお客様はまだ1%程度と聞きました。今やる意味はありますか+
QAIに記事を書かせると、Googleからペナルティを受けませんか+
QLLMO対策として、特別なファイルやタグを入れる必要はありますか+
15章目★★ できれば
まとめ
- 効率化ではなく、売上に使う。議事録やメールの補助は7割の会社がやっています。そこで差はつきません。
- 実際に、売上は動きました。創業107年の建材商社で、ECの月商が前年同月比 約2.5倍、EC開設以来の最高額を更新。広告費ゼロ、担当は役員1名。ただし動いたのは3か月目です。
- 特別な設定は要りません。Googleが2026年5月の公式ガイドで、やらなくていいことを名指ししました。要るのは「読んでわかる文章にする」ことだけです。
- 30日でやるのは4つ。今日3分測る → 決める → 1ページ直す → AIに渡す。費用は1名分で月3,000円前後からです。
※ ここに書いた数字は2026年8月時点のものです。この分野は動きが速いため、定期的に見直して更新日を記載します。
16章目★ 必要になったら
記事マップ:目的別の全29本
必要になったときに開いてください。上から順に読む必要はありません。いま気になっている見出しを1つだけクリックしていただくのが、いちばん早いです。
A. まず、いまの状態を知る(5本)
※ 表は横にスクロールできます
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| AIに聞いても自社が出てこない | AIで調べたら自社が出てこない?原因と最初にやる3つ | 2026-07-15 |
| 無料で現状を測りたい | AI可視性チェックの調べ方|自社がAIにどう出るかを無料で測る | 2026-07-16 |
| なぜ間違った情報を答えるのか | 生成AIが会社情報を間違える仕組み|3つのAIで検証と対策 | 2026-07-26 |
| 直したら何日で反映されるのか | 生成AIの会社情報が古いまま?直してから何日で変わるかを実測 | 2026-08-02 |
| 問い合わせが増えない | 生成AIで売上が上がらない理由|増やすのは量ではなく受注率です | 2026-08-11 |
B. 何が変わったのかを知る(6本)
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| 前に試して「大したことない」と思った | 生成AIは2025年と今で別物です。何が変わり、売上2.5倍になったのか | 2026-08-08 |
| お客様の探し方の変化を知りたい | AIで「探し方」が変わった|ググらない時代の変化と3つの対策 | 2026-07-30 |
| アクセスが減るのが不安 | AIが答えると自社サイトのアクセスは減る?対策を解説 | 2026-07-11 |
| Googleの「AIによる概要」に載りたい | Google「AIによる概要」に載る条件・消える理由と対策 | 2026-07-17 |
| 「SEOはもう終わり」と聞いた | SEOはもう終わり?(オワコン)AI時代に今も効く理由 | 2026-07-14 |
| この分野は本当に伸びるのか | AI検索対策は意味ないのか|世界が賭けた2,850億円と、中小企業5社のアクセスデータ | 2026-08-10 |
C. 対策の全体像と、やる・やらないの線引き(3本)
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| 用語と対策を一通り知りたい | 生成AI時代のSEO・AEO・GEO・LLMO対策|中小企業の始め方【2026】 | 2026-05-30 |
| うちの規模でどこまでやるか | 小さい会社でもAI対策は必要?中小がやる・後回しの線引き | 2026-07-12 |
| AIに引用される書き方を知りたい | AIに引用されるコンテンツの作り方|一次情報・構造化データ・E-E-A-T | 2026-07-07 |
D. 実例(他社は何をして、どうなったか)(2本)
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| 中小企業の具体例が見たい | 生成AIに「仕事」を任せたら、ECの売上が過去最高に【中小企業の実例】 | 2026-07-21 |
| 技術的な作業も自社でできるのか | テクニカルSEOは外注しないと無理?Claudeで1日でやり切った記録 | 2026-08-07 |
E. AIに記事・原稿を書かせる(6本)
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| 具体的な渡し方(プロンプト)を知りたい | Claudeで記事作成|AIの初稿が44点だった理由と、94点にする直し方 | 2026-08-06 |
| 書いたのに評価されない | 生成AIで書いた記事が、評価されない理由と改善手順 | 2026-07-03 |
| 順位が下がらないか心配 | 生成AIで記事を作ると検索順位は下がる?Googleの方針と正しい使い方 | 2026-07-06 |
| ペナルティが心配 | AIで書いた記事はGoogleにバレる?公式の線引きと安全な使い方 | 2026-07-13 |
| 競合が量産していて焦る | 競合がAIで記事を量産…焦るべき?1,170本作って609本を消した答え | 2026-07-22 |
| 外注か内製か決められない | AIライティングは外注・内製・伴走どれが正解?中小企業の選び方 | 2026-07-09 |
F. 道具の準備(初めての方はここから)(4本)
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| 登録と安全な設定から知りたい | 初心者向けClaudeの始め方|登録から会社で安全に使う設定 | 2026-07-27 |
| 「仕事を渡せる」環境にしたい | Claudeデスクトップ版とブラウザ版の違い|売上につなげるCowork設定 | 2026-07-28 |
| ホームページ(WordPress)と繋ぎたい | ClaudeとWordPressを連携する方法|初心者向けに解決 | 2026-06-23 |
| エージェントに開発費が要るのか | AIエージェントは開発しなくていい|中小企業は月3,000円台から始められます | 2026-08-12 |
G. 続けるために・社内に広げるために(3本)
| こんなときに | 記事 | 公開 |
|---|---|---|
| 実際の運用記録を全部見たい | 生成AIで記事制作|Claude協働の全記録と全記事リスト | 2026-06-26 |
| 支援側・士業としてどう使うか | ITコーディネータは生成AIをどう使う?ITCA研修講師が実務活用を解説 | 2026-07-24 |
| 社内研修として実施したい | Claudeで実践する、生成AI時代のSEO・LLMO対策(研修) | 2026-07-25 |
最後に、なぜ「コンサル」なのかを書いておきます。
正直に申し上げると、LLMOコンサルの中身の多くは、Claude自身がやってくれます。調査も、比較表づくりも、書き直しも。ここまで読んでいただければ、外注しなくていいことは伝わったと思います。
難しいのは、それを使い倒すことです。何を渡すか、どこまで任せるか、出てきたものをどう直すか。いま本当に必要なのは、「Claudeを”自社のLLMOコンサル”として使えるようにする手ほどき」だと考えています。当社がやっているのは、それです。
AIは、あなたの会社をどう紹介していますか
自社名で聞いてみて、名前が出てこなかった・内容が違っていた——その場合に何をどう直せばよいかを、一緒に整理します。
ご自分で進められる方には手順をお渡しします。無理な営業はいたしません。
※ ITコーディネータ・酒井大輔が対応します。月1回みんなで手を動かす形をご希望の方はAI経営実践会(8社限定)もあります。





















