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ITコーディネータ#難易度#勉強時間#ケース研修

ITコーディネータの難易度と勉強時間|20時間で合格した実体験

2022年6月合格・受験記録を公開ITCA研修講師/ITC中部 理事制度情報は2026年7月30日にITCA公式で確認

著者:酒井大輔(ITコーディネータ) | 公開日:2026年8月 | 読了目安:約9分

この記事の要点「ITコーディネータ 難易度」で検索すると、どのページにも合格率50〜70%という数字が並びます。ただ、その数字が何回目の試験のものなのかを書いているページはほとんどありません。私は2022年6月に合格し、いまはITコーディネータ協会(ITCA)の研修講師とITC中部の理事をしています。この記事では、自分の受験記録(分野別正答率)を全部公開したうえで、難易度・勉強時間・ケース研修の実際を書きます。
📌 30秒まとめITコーディネータの難易度は、合格率ではなく「試験・ケース研修・認定申請の3つを完走できるか」で決まります。そして完走の重さは、知識量ではなくいまの実務がどこまで重なっているかで変わります。
  • 合格基準は公式に非公表。「何点で受かる」は誰にも書けません(ITCA公式)
  • ケース研修を先に受けるのが近道です。研修がそのまま試験対策になります(研修の講師も同じことを話していました)
  • 私の実測は約20時間の勉強で一発合格。ただし正答率0.0%の分野が1つ、30.0%の分野が1つありました
  • これは真似しないでください。科目ごとに最低ラインがあれば私は落ちています
  • 本当に重いのは試験よりケース研修(6日間・1日7.5時間・22万円)。全国の実施機関が開催しています
酒井大輔 ITコーディネータ ユーチューブビジネスサポート代表

この記事の著者

酒井 大輔(Sakai Daisuke)|ユーチューブビジネスサポート 代表

ITコーディネータ(2022年7月認定)。特定非営利活動法人ITコーディネータ協会 研修講師、特定非営利活動法人ITC中部 理事。東京都中小企業振興公社 登録専門家(No.1738)。著書『ビジネスYouTubeで売れ!』(2021年6月)、『経営戦略は動画が最強!』(2026年1月)。代表プロフィール

ITコーディネータの難易度は「合格率」では測れない

📌 このセクションの要点ITコーディネータは、試験に受かれば終わりの資格ではありません。試験の合格・ケース研修の修了・認定申請の3つをそろえて、はじめて名乗れます。難易度を考えるときは、この3つを合わせた「完走のしやすさ」で見るのが実態に合っています。

まず前提から。ITコーディネータになるには、次の3つの条件が必要です(ITコーディネータ協会・2026年7月30日確認)。しかも、先にクリアしたほうの年度を基準に、4年度以内にもう一方と認定申請まで終える必要があります。

図1:ITコーディネータ資格取得の3条件と「4年度以内」の期限

条件1 ITC試験に合格 100問/120分 19,800円(一般コース) 条件2 ケース研修を修了 6日間/1日7.5時間 22万円(税込) 条件3 認定申請・登録 認定登録料 22,000円(税込) ※ 条件1と条件2は、どちらが先でも構いません 期限 先にクリアしたほうの年度が「基準年度」。そこから4年度以内に、 もう一方と認定申請まで完了させる必要があります。 例:2023年度にケース研修を修了 → 認定登録の期限は2026年度末(2027年3月末)
出典:ITコーディネータ協会「ITコーディネータをめざす方へ」(2026年7月30日確認)をもとに作成

ここが最初のポイントです。試験だけを見れば、実務経験のある方にとってそれほど重い試験ではありません。重いのは、6日間まとまった時間を確保するケース研修と、4年度以内という期限のほうです。「難易度」を合格率だけで語ると、この一番大変な部分が丸ごと抜け落ちます。

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条件内容(2026年7月30日時点)私が感じた重さ
条件1 ITC試験一般コース100問・120分・19,800円(税込)。CBT方式で年2回、全国約350会場実務経験があれば軽い〜中。私は約20時間の勉強で合格
条件2 ケース研修6日間(1日7.5時間)+事前学習・レポート課題。22万円(税込)ここが一番重い。費用より「6日間の確保」が壁
条件3 認定申請基準年度から4年度以内。認定登録料22,000円(税込)手続き自体は簡単。ただし期限切れの失効に注意

出典:ITコーディネータ協会「ITコーディネータ試験」「ケース研修」「ITコーディネータをめざす方へ」(いずれも2026年7月30日確認)/重さの評価は筆者の実体験(n=1)

私の受験記録を全部公開します(分野別正答率)

📌 このセクションの要点ITコーディネータ試験は、点数も合格基準も公表されません。受験後に渡されるのは、合否と「分野別正答率」だけです。私の実物を公開します。0.0%の分野があるまま合格しています。自慢ではなく、警告として出します。

ITCA公式には、こう明記されています。「試験問題・模範解答・点数・合格基準等は非公表」。受験直後に渡される『受験記録』でわかるのは、合否と、9分野それぞれの正答率だけです。つまり、ネット上にある「◯割取れば合格」という記述は、誰も裏を取れません。

ITコーディネータ試験の受験記録(2022年6月21日・合格)分野別正答率のレーダーチャート
私の受験記録の実物。受験日2022年6月21日、試験名「ITコーディネータ試験 経営系」、判定「合格」。当時のコース名は現在と異なります

数字にすると、こうなります。100.0%の分野と0.0%の分野が同居しています。

図2:筆者の分野別正答率(2022年6月21日/ITコーディネータ試験 経営系)

0% 50% 100% 1. 全体概要 100.0% 2. IT経営認識領域 0.0% 3. 経営戦略プロセス 80.0% 4. 業務改革プロセス 71.4% 5. IT戦略プロセス 68.4% 6. IT利活用プロセス 83.3% 7. プロジェクトマネジメント 30.0% 8. モニタリング&コントロール 77.7% 9. コミュニケーション 71.4%
出典:筆者の受験記録(2022年6月21日・実物/n=1)。個人の1件であり、一般化はできません

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分野正答率私の実務との距離埋め方
1. 全体概要100.0%日常的に考えている実務でカバーできた
2. IT経営認識領域0.0%遠い(協会の定義・考え方の領域)勉強しないと埋まらない
3. 経営戦略プロセス80.0%本業そのもの実務でカバーできた
4. 業務改革プロセス71.4%近い実務+研修でカバー
5. IT戦略プロセス68.4%近い実務+研修でカバー
6. IT利活用プロセス83.3%本業そのもの実務でカバーできた
7. プロジェクトマネジメント30.0%遠い(体系的に学んでいない)勉強しないと埋まらない
8. モニタリング&コントロール77.7%実務で扱う実務+研修でカバー
9. コミュニケーション71.4%本業に近い実務でカバーできた

出典:筆者の受験記録(2022年6月21日)。「実務との距離」「埋め方」は筆者の主観的な整理です

正直に言うと、これはたまたま受かっただけです

私はこれまで何人かの合格者の受験記録を見てきましたが、ここまで偏った結果は見たことがありません。もし科目ごとに最低ラインが設けられていたら、私は間違いなく落ちています。
そして偏りの理由もはっきりしています。0.0%と30.0%の2分野は「実務でやっていない領域」で、経験では埋まらない場所でした。そこを勉強しなかったから、そのまま0点だった。それだけのことです。
だからこの記事の結論は「20時間で受かるから大丈夫」ではありません。私のようにならないよう、ちゃんと勉強してください。とくに、自分の実務から遠い分野を先に潰すのが正解です。

逆に言えば、この受験記録は「難易度は知識量ではなく、いまの実務との重なりで決まる」ことをそのまま示しています。自分の仕事と重なる分野は勉強なしでも7〜8割取れ、重ならない分野は0点になる。あなたの難易度も、ここから逆算できます。

試験の中身と、よく見る数字の出どころ

📌 このセクションの要点試験は多肢選択式の100問・120分(一般コース)。指定資格を持つ方は60問・80分の専門スキルコースを選べます。ネットでよく見る「合格率50〜70%」は、調べた限り第44回(2021年2月)までの数値に基づく記述が中心で、試験はすでに第57回まで進んでいます。

一般コースと専門スキルコースの違い

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項目一般コース専門スキルコース
受験資格制限なし(誰でも受験できる)協会が指定する資格の保有者のみ
出題形式多肢選択式多肢選択式
問題数100問(基本40問+応用60問)60問(基本40問+応用20問)
試験時間120分80分
受験料19,800円(税込)9,900円(税込)
受験方式CBT方式(全国約350会場から日時と会場を予約)/年2回、各期間50日程度

出典:ITコーディネータ協会「ITコーディネータ試験」(2026年7月30日確認)。専門スキルコースの対象資格には2026年5月21日に「応用情報技術者試験」が追加されました

「合格率50〜70%」「勉強時間50時間」はどこから来た数字か

難易度を調べていて気持ち悪かったのが、どのサイトも同じ数字を、出典と時点なしで書いていることでした。実際に確認した結果を、正直に並べます。

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よく見る記述確認できた実際この記事での扱い
合格率は50〜70%各サイトが挙げる根拠は第39回〜第44回(2021年2月まで)の数値が中心。試験は2026年度第1期=第57回まで進んでいる目安として参考にはなるが、いまの制度の数字ではない
勉強時間は約50時間広く引用されているが、出典・調査方法の記載を確認できなかった後述のとおり条件によって大きく変わる
合格ラインは◯割ITCA公式は「試験問題・模範解答・点数・合格基準等は非公表」と明記誰も正確には書けない。この記事でも書きません
試験範囲は◯◯2024年にPGLが改訂され(Ver.3.1→Ver.4.0)、2025年度から試験もケース研修も新PGL準拠古い記事の範囲説明は前提が変わっている

出典:ITコーディネータ協会 公式サイト(2026年7月30日確認)/各数値の引用元は資格情報サイト各社の記述(同日確認)。※回次別の合格率は、同日時点で公式サイト上に見つけられませんでした

ここは大事なので、はっきり書きます。私の受験記録(2022年6月)も、いまの制度そのものではありません。試験名も当時は「経営系」でした。だから私の体験も、あくまで「難易度の感触」として読んでください。制度の一次情報は必ずITCA公式サイトでご確認ください。

他のIT資格と比べた難易度(偏差値で測れるのか)

📌 このセクションの要点「ITコーディネータ 難易度 偏差値」はよく検索されますが、試験の偏差値は運営団体が公表しているものではありません。比べるなら、偏差値より「何を問われる試験なのか」で見るほうが実態に合います。ITパスポートや基本情報とは、そもそも軸が違います。

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資格区分受験のハードル問われるもの
ITパスポート国家試験誰でもIT・経営全般の基礎知識(用語の理解が中心)
基本情報技術者国家試験誰でも技術の基礎(アルゴリズム・プログラミングを含む)
ITストラテジスト高度国家試験誰でも(実務前提)経営戦略とITの統合。論述式があり、書く力も問われる
PMP国際資格実務経験・研修の要件ありプロジェクトマネジメントの体系(PMBOK)
ITコーディネータ民間資格誰でも(+ケース研修必須)経営とITをつなぐプロセス(PGL)の理解と、その現場での使い方

出典:各試験の公式情報(2026年7月30日確認)

公式の位置づけは「レベル4」|難易度を語るならここが基準

難易度の話で唯一、公的な基準があります。ITコーディネータは、経済産業省が定めるITスキル標準(ITSS)と、デジタル人材のスキル標準であるDSS-Pのいずれでもレベル4と認定されています(ITCA公式)。ITSSはレベル1(入門)からレベル7(業界最高峰)までの7段階で、レベル4は高度情報処理技術者と同じ段階です。

図3:ITスキル標準(ITSS)のレベルとITコーディネータの位置

Lv.1 ITパスポート Lv.2 基本情報技術者 Lv.3 応用情報技術者 Lv.4 ITコーディネータ/高度情報処理技術者 ◀ ここ DSS-Pでも同じくレベル4
出典:ITコーディネータ協会「ITコーディネータをめざす方へ」(2026年7月30日確認)をもとに作成。※ITSSはレベル7まで設定されています

ただし、ここで勘違いしないでほしいことがあります。レベル4は「難しさのランク」ではなく「担う役割の高さ」を示す指標です。ITコーディネータの場合、それは経営者と並んで意思決定を支える立場を意味します。試験問題そのものの難しさと、この数字は別物です。実際、私は約20時間の勉強で合格していますが、経営とITをつなぐ実務を10年以上やってきた前提があります。レベル4は「合格が難しい」ではなく「合格したあとに求められる仕事が重い」と読むのが正確です。

「偏差値」は非公式の目安です

資格の偏差値ランキングは各サイトが独自につけたもので、運営団体が出している数値ではありません。運営も受験者層も違う試験を同じ物差しで並べても、自分が受かるかどうかの参考にはなりにくいのが実際です。

比べるなら「暗記か、判断か」で

ITパスポートや基本情報は知識を覚えて答える試験。ITコーディネータは経営課題に対して何をどの順で進めるかを判断する試験です。実務で判断している人には易しく、暗記が得意なだけの人には手応えが違います。

なお、私がこの資格を選んだ理由も、この「軸の違い」でした。国家資格を一通り調べたものの、ITコンサルティングの内容そのものにぴったり合うものが見つからなかったのです。そこで探し方を変え、公的機関の仕事で一緒になる中小企業診断士の方々に「ITの資格は何をお持ちですか」と直接聞いて回りました。一番多く返ってきた答えが、民間資格であるITコーディネータでした。

本当に重いのはケース研修(6日間・1日7.5時間)

📌 このセクションの要点ケース研修は、仮想企業を題材に変革構想から価値検証までを一気通貫で演習する6日間(1日7.5時間)のプログラムです。課題の難しさより、時間を確保できるかどうかが最大の壁になります。修了基準も公表されています。

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項目内容(2026年度/ITCA公式)
日程週末(土日)または平日で計6日間。集合開催・オンライン開催・併用開催から選ぶ
1日の時間7.5時間(午前9:30〜12:00/午後13:00〜18:00が基本)
事前学習PGL Ver.4.0のeラーニング動画 合計約100分+各ステージ約90分の課題読込・資料作成
修了基準①eラーニングの視聴 ②集合研修に5日以上出席(1日分の欠席は容認)③事前学習・レポート課題・セルフアセスメントをすべて提出 ④積極的に取り組む ⑤アンケート提出
受講費用22万円(税込)。教育訓練給付金の対象講座で、条件を満たすと受講料の一部が支給されます(詳細はITCA公式へ)

出典:ITコーディネータ協会「ケース研修」(2026年7月30日確認)

受けてみた実感:課題は難しくない。問われるのは「発想」

正直に書くと、私は事前にとくに勉強せずに臨みましたが、問題なくこなせました。普段からコンサルティングをしている方であれば、詰まるような課題はないと思います。

大事なのは知識量ではありません。「この目的を達成するために、何をしなければいけないのか」を自分で組み立てられるかどうかです。逆に言うと、日頃そういう順序で考えていない方には、6日間はかなり手応えがあるはずです。

私はオンラインでしたが、リアル受講をおすすめします

私が受講したのはコロナ禍でリアル開催がなかった時期で、やむを得ずオンラインでした(名古屋在住ですが活動の中心が東京だったため、東京の実施機関で受講しています)。オンラインでも修了はできますし、通学が不要という利点もあります。
そのうえで、これから選べる方にはリアル受講をおすすめします。理由は後述しますが、6日間で一番効いたのは課題そのものより一緒に受けた人たちとのつながりだったからです。議論の密度も、画面越しとは違います。私が理事を務めるITC中部でも、リアル開催のコースを実施しています。

ケース研修は誰が、どこで開催しているのか

意外と知られていないのですが、ケース研修はITコーディネータ協会が直接すべてを運営しているわけではありません。全国各地の実施機関(ITコーディネータの届出組織や支援団体など)が、それぞれコースを開催しています。だから、開催地も日程も、コースによってバラバラです。

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項目内容(2026年度第1期/ITCA公式)
開催する組織全国各地の実施機関(届出組織・支援団体など)。協会のサイトからコース検索できます
開催地域北海道、宮城、茨城、埼玉、東京、神奈川、富山、石川、福井、長野、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、香川、愛媛、福岡、熊本の19都道府県で開催予定
開催形態集合開催/オンライン開催/集合+オンライン併用。オンラインなら開催地域に関係なく全国どこからでも受講可能
日程パターン週末(土日)または平日で計6日間。コースごとに日程が異なります
申込ITC+メンバーIDを取得したうえで、希望コースに申込。先着順・最少催行人数あり

出典:ITコーディネータ協会「ケース研修」(2026年7月30日確認)

つまり、どの実施機関のコースを選ぶかで、6日間の中身の手触りはかなり変わります。金額は一律ですが、インストラクターも受講者の顔ぶれも機関ごとに違うからです。私が「できればリアルで」と言うのも、ここに理由があります。

中部地域なら、私が理事を務めるITC中部があります

私が理事を務めている特定非営利活動法人ITC中部も、ケース研修を開催している実施機関のひとつです。愛知を中心とした中部地域の届出組織で、ケース研修のほか、地域の企業を表彰する中部デジタル経営力大賞などの活動をしています。

中部エリアで受講を考えている方、あるいは取得後も地域で活動する仲間がほしい方には、地元の届出組織のコースをおすすめします。研修が終わってからも顔を合わせる相手ができるからです。活動の中身はITC中部とは|届出組織の活動・ケース研修を理事が解説にまとめています。

勉強方法と勉強時間の目安|なぜ20時間で足りたのか

📌 このセクションの要点私の勉強時間は約20時間、公式の過去問中心でした。ただしこれには理由があります。私はケース研修を先に受け、研修期間中に試験を受けたからです。研修でPGLに6日間浸かった状態からの20時間であって、ゼロからの20時間ではありません。

順番で必要な勉強時間が変わる

試験とケース研修はどちらが先でも構いません(ITCA公式)。この「どちらでもいい」選択が、実は勉強時間を大きく左右します。私はケース研修が先で、研修の講師の方も「ケース研修が試験対策にもなる」と話していました。実際そのとおりで、研修で扱った内容がそのまま試験の土台になりました。

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あなたの状況勉強時間の目安根拠
経営・IT実務の経験あり+
ケース研修を先に受講
約20時間筆者の実測(2022年6月・n=1)。ただし0.0%の分野が出た点に注意
経営・IT実務の経験あり+
試験を先に受験
30〜40時間
(推定)
研修でPGLを先取りできない分の上乗せ。筆者の推定であり実測値ではありません
実務経験が浅い・
これから学ぶ
50時間以上各所で目安とされる時間。ベースがない方向けの数字と考えるのが自然です

出典:筆者の実測(2022年6月)および筆者の推定。推定値は実測ではありません

私がやったこと(と、やらなかったこと)

やったこと

  • ケース研修を先に受講(結果的に最大の試験対策)
  • 公式の過去問を数回まわす
  • まったく分からない部分だけを拾って確認する

やらなかったこと(=反省点)

  • PGLを最初から通読する
  • 実務から遠い分野(IT経営認識領域・プロジェクトマネジメント)を潰す
  • 市販の参考書を使う

結果は先ほどのとおりです。やらなかった分野が、そのまま0.0%と30.0%になりました。試験対策として一番効率がいいのは、自分の実務から遠い分野を先に潰すことです。得意分野は放っておいても点が取れます。

なお、公式は2026年5月1日にPGL Ver.4.0対応版の過去問題を公開しています。いまから受けるなら、まずここから始めるのが確実です。

出典:ITコーディネータ協会「ITコーディネータ試験」お知らせ(2026年7月30日確認)

結局、受けるべきか(判断チェックリスト)

📌 このセクションの要点難易度で迷うより、「自分の仕事にこの資格の輪が要るか」で決めるほうが早いです。当てはまる項目が多いほど、負担は軽く、リターンは大きくなります。

向いている人(負担が軽い)

  • 経営者・支援者と話す仕事をしている
  • 公的機関・支援機関の仕事を増やしたい
  • 中小企業診断士など、周囲に有資格者が多い環境にいる
  • 6日間の日程を確保できる
  • 「目的から逆算して打ち手を組む」思考が身についている

慎重に考えたほうがいい人

  • 資格そのもので仕事が来ると期待している
  • 6日間+事前学習・レポートの時間が取れない
  • 毎年の更新(費用とポイント取得)を続ける前提がない
  • 技術寄りのスキル証明がほしい(別の試験のほうが合います)

「試験は受けたくない」という方へ|ITCアソシエイトという入口

試験に抵抗がある方に、もうひとつ選択肢があります。2025年6月に発足したITCアソシエイトです。これはITコーディネータのエントリー資格で、ケース研修を受講・修了し、認定申請をすることで認定されます(ITCA公式)。主に支援機関に所属する方を対象とした制度です。

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項目ITコーディネータITCアソシエイト
ITC試験必要不要
ケース研修必要(6日間)必要(6日間)
位置づけ本資格エントリー資格(ITCをサポートする立場)

出典:ITコーディネータ協会(2026年7月30日確認)。どちらを選ぶべきかはITCアソシエイトとITコーディネータの違い|どちらから入るべきか実務目線で解説で詳しく書いています

ここで大事なのは、どちらを選んでもケース研修の6日間は避けられないということです。逆に言えば、研修さえ受けるなら、試験は19,800円と20〜50時間の話です。迷いどころは試験ではなく、6日間をどう空けるかにあります。

私自身、2020年まで資格を1つも持っていませんでした。ホテルやブライダルのコンサルティングが中心で、公的機関の仕事とは縁がなかったからです。コロナ禍で動画活用の需要が一気に増え、公的機関からの依頼が増えたことで、はじめて「何か資格を持っていたほうがいい」と考えました。つまり、資格が必要になったのは仕事のほうが先に変わったからです。この順番は、いま迷っている方にも当てはまると思います。

取得して何が変わったか、そして維持のこと

📌 このセクションの要点私の場合、効いたのは資格そのものより資格で入れた輪でした。ITCの仲間が増え、そこからITCA職員の方とつながり、いまはITCA研修講座の講師をしています。一方で、資格は取ってからのほうが長いという現実もあります。

取得後に実際に起きたこと

1. ITCの仲間が増えた

ケース研修と地域の活動で、業種も立場も違うITCとつながりました。ここが起点です。

2. ITCA研修講師に

その縁でITCA職員の方とつながり、現在はITCA公式研修の講師を担当しています。

3. 専門家登録から仕事へ

ITCとして専門家登録できる仕事の紹介があり、実際に登録して案件につながったものもあります。

これが、私がリアル受講をおすすめする理由です。6日間で得られる一番の資産は、修了証ではなく人のつながりでした。逆に、資格を取っただけで何もしなければ、おそらく何も変わりません。そこは正直に書いておきます。

「取る難易度」より「続ける難易度」

もう一つ、あまり語られない事実があります。ITコーディネータは毎年の更新が必要で、更新手続料22,000円(税込)に加えて、前年度に実践力ポイントを10ポイント以上取得している必要があります。累計と現有の資格者数を並べると、この意味がよく分かります。

図4:累計の資格取得実績と、現在の有資格者数(ITCA公式)

累計の資格取得実績 17,000人超 現在の有資格者(2026年3月末現在) 約7,700名 ※ 累計に対して約45%(当社計算)。毎年の更新・ポイント取得を続けた方だけが残ります。
出典:ITコーディネータ協会「ITコーディネータをめざす方へ」(2026年7月30日確認)。比率は公式数値をもとに当社が計算

試験に20時間で受かるかどうかより、毎年ポイントを取り続けられるかどうかのほうが、実はハードルが高いというのが率直な感想です。更新の中身は別記事で詳しく書いています。

私がITコーディネータ協会で担当している研修と、日ごろの仕事

📌 このセクションの要点資格を取ったあと、私は教わる側から教える側になりました。いまはITコーディネータ協会の公式研修で講師を担当しています。ここでは、その中身と、普段どんな仕事をしているのかを書いておきます。

担当している3つの講座

動画ウェブマーケティング導入実践講座

フォローアップ研修(d28)として担当。生成AIを使った動画制作と、動画を集客・採用につなげる考え方を扱います。
ITCA公式の講座案内を見る

生成AIを活用した動画制作と、YouTubeチャンネル作成講座

ITCA研修。YouTubeをすぐ運用開始できる状態まで持っていく4時間の講座です。
ITCA公式の講座案内を見る

Claudeで実践する、生成AI時代のSEO・LLMO対策

ITCA研修。生成AIを「効率化」だけでなく「売上」に使うための実務手順を扱います。
ITCA公式の講座案内を見る
この講座の詳細を読む

出典:ITコーディネータ協会「酒井 大輔講師 プロフィール」(2026年7月31日確認)。3講座の一覧はこちらに掲載されています

ITコーディネータの資格を取ってから、こうした場に呼んでいただけるようになりました。資格そのものが仕事を運んできたのではなく、資格で入れた輪の中で、自分が話せることを話し続けた結果です。この順番は、これから取る方にも同じだと思います。生成AIとITコーディネータの関係についてはITコーディネータは生成AIをどう使う?ITCA研修講師が実務活用を解説にまとめました。

研修担当の高橋さんに、講座ができた理由を聞きました

講座を立ち上げたとき、ITコーディネータ協会で研修を担当されている高橋さんに、この講座が生まれた背景をうかがっています。「ケース研修だけでは、すぐに現場の即戦力になりにくい」という課題感から企画された、という話が印象に残っています。協会側が何を考えて研修を組んでいるのかが分かる内容なので、これから受ける方にも参考になるはずです。

動画ウェブマーケティング導入実践講座について、ITコーディネータ協会の高橋さんと対談
動画ウェブマーケティング導入実践講座、ITコーディネータ協会(8分15秒)

普段は、こういう仕事をしています

本業は、中小企業の動画活用・Webマーケティング・生成AI活用の支援です。特徴を1つ挙げるなら、自分の会社のサイトで全部やってから提案していることです。自社ブログは2021年から運用して公開記事は1,170本以上(2026年6月時点)、そこで得た実測をそのまま支援先の判断材料にしています。ITコーディネータとしても、東京都中小企業振興公社の登録専門家としても、やっていることは同じです。

「どんな人間なのか」は、お客様の言葉のほうが正確です。お客様が語る、酒井大輔はどんなコンサルタントか?もあわせてご覧ください。

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「何から手をつければいいか分からない」という段階でも構いません。研修・セミナーのご依頼、個別のご相談、まずは話を聞いてみたいというご連絡も歓迎です。ITコーディネータの酒井大輔が直接お応えします。

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よくある質問(FAQ)

FAQ難易度・勉強時間について、実際によく聞かれる6つにお答えします。
QITコーディネータ試験の合格率はどれくらいですか?
合格基準を含む採点情報は公式に非公表です。よく見る50〜70%という数字は第44回(2021年2月)までの数値に基づく記述が中心で、試験はすでに第57回まで進んでいます。
Q勉強時間はどれくらい必要ですか?
筆者はケース研修を先に受け、その後の勉強は約20時間で合格しました。ただし実務経験と受験の順番で大きく変わります。経験が浅い方は50時間以上を見ておくのが安全です。
Q独学だけで資格を取れますか?
試験は公式の過去問中心の独学でも合格できます。ただし資格取得にはケース研修(6日間)の受講・修了が必須で、この部分は独学では代替できません。
Q試験とケース研修はどちらを先に受けるべきですか?
公式にはどちらが先でも構いません。筆者はケース研修が先で、研修の内容がそのまま試験対策になりました。日程を選べるなら研修を先にするのがおすすめです。
Qケース研修はオンラインとリアルのどちらがいいですか?
どちらでも修了できます。筆者はコロナ禍でオンライン受講でしたが、議論の密度と受講者どうしのつながりを考えると、選べるならリアル受講をおすすめします。
Q難易度は他のIT資格と比べてどうですか?
ITSS・DSS-Pではレベル4とされています。ただし暗記型の技術試験とは軸が違い、経営とITをつなぐプロセスの理解が問われます。なお資格の偏差値は非公式な目安です。
QIT未経験でも取得できますか?
受験資格に制限はなく、未経験でも取得は可能です。ただし出題は経営とITをつなぐプロセスが中心のため、実務経験がないほど勉強時間は長くなります。ケース研修の6日間も同様です。

まとめ

  • ITコーディネータの難易度は、合格率ではなく試験・ケース研修・認定申請(4年度以内)を完走できるかで見る
  • 合格基準・点数は公式に非公表。ネット上の「合格ライン◯割」は誰も裏を取れない
  • 筆者の実測は約20時間で合格。ただし正答率0.0%の分野が1つ、30.0%が1つあった。真似はしないでほしい
  • 難易度を決めるのは知識量ではなくいまの実務との重なり。遠い分野から先に潰すのが効率的
  • 一番重いのはケース研修の6日間。選べるならリアル受講をおすすめする
  • 取得後に効いたのは資格そのものよりケース研修で得たつながりだった
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