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2026年版#外注と内製#生成AI

動画制作は外注か内製か。2026年、判断の軸が変わりました

支援先は外注1点だけで自社実装自社ブログ1,170本超を運用2026年8月時点

著者:酒井大輔(ITコーディネータ) | 更新日:2026年8月 | 読了目安:約15分

この記事の要点「動画をやることになったが、制作会社に頼むべきか、自社でやるべきか」——この判断は、この1年で前提が変わりました。内製のいちばんの壁だった企画・台本・文字起こし・概要欄が、生成AIで大きく軽くなったからです。一方で、変わらなかった工程もあります。この記事では一般論ではなく、支援先が実際に「外注が必要だったのは1点だけ」で自社実装まで到達した記録と、当社自身の運用実測を出して判断材料にします。
📌 30秒まとめ結論、2026年は「立ち上げだけ外注し、企画・台本・文字起こし・概要欄は生成AIを使って内製へ移す」のが中小企業にとって最も現実的です。外注する理由だった工程のうち4つがAIで軽くなったためです。
  • AIで軽くなった4工程:企画出し/台本/文字起こし/概要欄・タイトル
  • AIでも変わらない2工程:顔出しの撮影/編集。最後の最後、人に対しての部分は人がやります
  • 実測:支援先(伊勢通)は外注が必要だったのがプラグイン追加の1点だけ。残りは全部自社で実装しました
酒井大輔 ITコーディネータ ユーチューブビジネスサポート代表

この記事の著者

酒井 大輔(Sakai Daisuke)|ユーチューブビジネスサポート 代表

ITコーディネータ。2008年より企業のYouTube活用を支援し100チャンネル以上の実績。自社でもブログ1,170本超を運用し、2026年からは生成AIによる制作・運用の実装も自ら行っています。著書『ビジネスYouTubeで売れ!』『経営戦略は動画が最強!』。代表プロフィール

動画制作は外注と内製どちらが正解か?費用・成果・継続性で比較する
外注と内製の判断は「どちらか」ではなく「どの工程を外に出すか」に変わりました

【結論】2026年、外注と内製の判断はこう変わった

📌 このセクションの要点これまでは「内製は手間がかかるから外注」で成立していました。2026年は、その「手間」の中身が変わっています。判断すべきは「全部を外に出すか」ではなく「どの工程を外に出すか」です。

図:動画制作の6工程のうち、4工程が生成AIで軽くなった

動画制作の6工程 生成AIで軽くなったか ① 企画出し(何を撮るか) ◎ 大きく軽くなった ② 台本(話す順番) ◎ 大きく軽くなった ③ 顔出しの撮影 ✕ 変わらない(人がやる) ④ 編集(何を残すか) ✕ 変わらない(人がやる) ⑤ 文字起こし ◎ ほぼ自動になった ⑥ 概要欄・タイトルの設定 ◎ 候補を出せる → 外注する理由だった工程のうち4つが軽くなり、残った2つは外注しても内製しても人がやる工程です。
作成:ユーチューブビジネスサポート(2026年8月時点の実務にもとづく整理)

単発・短期なら外注

会社紹介やブランドムービーなど、年に1〜2本の勝負動画。品質と納期が最優先で、社内に出せる人がいない場合。

継続・集客・採用なら内製

問い合わせや採用応募を継続的に増やしたい場合。動画は本数がものを言うため、外注し続けると費用が累積します。

迷ったら立ち上げ外注→内製

設計と型づくりだけ外部に頼み、運用は社内へ。調査でも62.8%が「一部内製・外注と併用」を選んでいます。

生成AIで軽くなった4工程と、変わらなかった2工程

📌 このセクションの要点動画の内製は、撮影より前の「決める作業」に時間を取られます。何を撮るか、どう話すか、投稿時に何を書くか。この部分が生成AIで大きく軽くなりました。一方、カメラの前に立って話すことと、映像を切ってつなぐことは変わっていません。

生成AIで軽くなった4工程

① 企画出し

「何を撮ればいいか分からない」は、内製が止まる最大の理由でした。自社サイトのFAQ・商品説明・過去の問い合わせをAIに読ませれば、動画のネタは並びます。ゼロから考える作業ではなくなりました。

② 台本

話す順番と要点の整理。ここもAIが下書きを出せます。丸暗記するための台本ではなく、手元に置く「話す順番のメモ」として使うのが実務的です。

③ 文字起こし

撮影後の文字起こしは、以前は外注か手作業でした。いまは自動で終わります。文字起こしができると、ブログ記事・チャプター・切り抜きの元データが一度に手に入ります。

④ 概要欄・タイトル

見込み客が検索する言葉に合わせた設定。文字起こしを渡せば候補を出せます。製造業の事例では、タイトルと概要欄の改善だけで問い合わせが月3件から20件になりました。

生成AIでも変わらなかった2工程

顔出しの撮影

企業のYouTubeで成果を出しているのは、社長や社員が顔を出して話している動画です。AIが作った音声や映像では、「この人から買いたい」「この会社で働きたい」は生まれません。カメラの前に立つ人が要ります。

編集

どこを切って、どこを残すか。何を強調するか。これは自社の商売と、見せたい相手を分かっている人の判断です。作業を軽くする道具はありますが、判断そのものは人に残ります。

この記事でいちばん伝えたいこと最後の最後、人に対しての部分は人がやるしかありません。AIは「決める前の準備」と「出したあとの整理」を軽くしてくれる道具です。相手に伝わるかどうかを決める部分は、変わっていません。ここを取り違えて「AIで全部つくれる」と考えると、誰にも刺さらない動画が量産されます。
外注・内製・伴走の3つの選び方を比較した図
2026年は「外注か内製か」の二択ではなく、立ち上げだけ伴走してもらう第3の形が現実的になりました

当社自身の作業が、どれだけ変わったか(実測)

「AIで軽くなる」と言うだけでは信用できないと思います。当社が自社サイトで実際にやっている数字を出します。

15→5

記事下書き1本あたり
(約66%短縮)

528

ページを半日で一斉改修
(手作業なら丸2営業日)

1,170

自社サイトで
運用中の記事数

出典:ユーチューブビジネスサポートの自社実測。下書き時間はAIライティングの外注・内製・伴走、528ページの一斉改修は1日でサイト528ページを整備した記録に詳細を公開しています。反映完了まで76分、手作業なら約17.6時間の見込みでした。

正直に書いておきますここで挙げた時短は、すべて記事やサイト運用側の実測です。「AIで撮影や編集そのものが速くなった」という実測データは、当社は持っていません。変わったのは動画の周辺作業(企画・台本・文字起こし・概要欄)であって、撮る・切るという作業ではない——というのが、現場でやっている実感です。

【一次情報】外注が必要だったのは、たった1点だけでした

📌 このセクションの要点「AIを使えば内製できる」を、支援先の実際の記録で示します。建材商社の伊勢通株式会社では、テクニカルSEOという言葉すら知らない状態から着手し、外注が必要だったのはプラグイン追加の1点だけでした。残りはすべて、担当の田邊瑛二氏がご自身で実装しています。

※ 横スクロールできます

やったこと規模誰がやったか
サイト全体のテクニカルSEO実質1〜2日でまとめて実施
(個別に外注すれば数週間の見込み)
自社
商品ページへの構造化データ実装約60点/リッチリザルト有効8・エラー0件自社
動画情報の点検・修正150本を点検し、19か所の誤りを修正
(無料→660円有料に変わった旧案内など)
自社
タイトルの書き換え記事14本+商品ページ43本/費用ゼロ自社
新規SEO記事の作成構成から公開まで通しで約1週間に17本(公開10・下書き7)自社
プラグインの追加1点外注

出典:支援先である伊勢通株式会社での実施記録。詳細はお客様が自社でテクニカルSEOを実装した記録およびAIに仕事を渡すまでの実録で公開しています。実装はすべて田邊氏本人によるもので、当社が行ったのは使い方を渡すことと、「触っていい範囲」の線引きを一緒に決めることだけです。

その結果、何が起きたか

2.5

EC月商(前年同月比)
役員1名+AI・広告費ゼロ

+60%

セッションCVR
3.81%→6.11%

1

外注が必要だった項目
(プラグイン追加のみ)

出典:伊勢通株式会社の実測値。中小企業の生成AI活用に詳細を掲載しています。外注ほぼゼロ・広告費ゼロでの数字です。

担当された方の言葉

1か月目

「正直、めんどくさい」

2か月目以降

「もう、うちの担当者です」

「お客様目線が分からないので、その苦手なところをAIが補ってくれている感じです」
—— 伊勢通株式会社 田邊瑛二氏
当社の考え方外注し続けないと維持できない状態にするのは、支援としては失敗だと考えています。動画もサイトも、更新が止まった瞬間に価値が落ちます。だから当社は、最後にお客様が自分でできる状態を目標にしています。

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外注とは?種類・費用相場・年間いくらかかるか

📌 このセクションの要点外注とは、企画・撮影・編集・サムネイル制作・運用などの工程の一部または全部を外部に委託することです。「外注」と一口に言っても4種類あり、費用は1本1万円から月50万円まで開きます。

① 編集のみ

自社で撮影した素材を編集者に渡し、テロップ・カット・BGMだけ仕上げる方式。低コストですが企画と撮影は自社負担です。

② 撮影+編集

撮影スタッフが現場で撮影し、編集まで仕上げる依頼。クオリティは安定しますが、日程調整と現場対応が必要です。

③ 企画〜編集フルパッケージ

企画構成・台本・撮影・編集・サムネイルまで丸ごと委託。クオリティは最も高くなりますが、費用も最も高くなります。

④ 運用コンサル込み

チャンネル設計・投稿計画・分析改善まで含む契約。成果に近づく一方、月額が固定費になります。

外注費用の相場

※ 横スクロールできます

依頼の形費用の目安(1本/1か月)向いている場面
編集のみ1本 1万円〜5万円撮影は自社でできるが編集の手が足りない
撮影+編集1本 10万円〜30万円現場の撮影に人を出せない
企画〜編集フル1本 50万円〜300万円会社紹介など年1〜2本の勝負動画
運用コンサル込み月 30万円〜50万円チャンネル全体を任せたい

相場は公開情報および当社の支援現場での見積り実績をもとに整理したものです。制作会社・地域・尺・出演者数によって変動します。より詳しい内訳はYouTube運用代行・制作の費用相場にまとめています。なお外注先には「動画制作会社」「運用代行」「YouTubeコンサル」があり、範囲が違います(違いと選び方)。

見落とされがちな点外注の判断で見落とされるのが、「1本あたりいくら」ではなく「年間でいくら」という見方です。集客や採用を目的にするなら、動画は年に1〜2本では足りません。次の章で、実際に必要な本数から逆算します。

外注先は3種類|制作会社・フリーランス・定額制サービス

📌 このセクションの要点前の章は「何を外注するか」でした。ここは「誰に頼むか」です。同じ動画1本でも、頼む相手で費用も進み方も変わります。

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比較項目動画制作会社フリーランス定額制サービス
費用感高め(体制ぶんの費用が乗る)抑えられる月額固定
品質の安定安定しやすい人によって差が大きい一定の型に収まる
対応範囲企画から撮影・編集まで編集のみ、撮影のみが多い編集中心(撮影は別のことが多い)
スピード日程調整が要る小回りが利く本数の上限がある
継続のしやすさ契約次第その人が受けられなくなると止まる続けやすい
窓口営業と制作者が別のことがある本人と直接担当者が付く
向いている会社年1〜2本の勝負動画を作りたい撮影は自社でできるが編集の手が足りない毎月一定数を出したいが社内に編集者がいない

※ 当社が支援現場で見積書や納品物を確認してきた範囲での整理です。会社・個人によって幅があります。金額の目安は前章の相場表をご覧ください。

よくある取り違え「動画を作ってもらうこと」と「チャンネルの運営を任せること」は別です。前者が動画制作の外注、後者がYouTube運用代行です。運用代行は企画・撮影・編集に加えて、投稿・分析・改善まで含みます。運用代行と広告代理店、YouTubeコンサルの違いは YouTubeコンサルと運用代行の違い・選び方 に分けてまとめています。

どの外注先を選ぶ場合も、先に見るのはこの2つです

① 同じ業種・同じ目的の実績があるか

「制作実績が豊富」ではなく、自社と同じ業種で、同じ目的(集客・採用・受注)の動画を作った実績があるかを見てください。きれいな映像を作れることと、問い合わせを増やせることは別の能力です。

② 当日、現場に来るのは誰か

営業担当と実際の制作者が別で、撮影当日は外部スタッフが来る、というケースがあります。品質は現場の人で決まります。打ち合わせの段階で、当日来る人を確認してください。

外注するなら|見積もりの内訳と、契約前に必ず確認する6項目

📌 このセクションの要点外注そのものが悪いわけではありません。単発の勝負動画なら外注が正解です。ただし、契約前に確認しておかないと後で困る項目があります。とくに素材データと権利は、内製へ移すときに効いてきます。

見積もりの内訳|何にいくら乗っているか

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費目内容内製に移したときどうなるか
企画・構成費何を撮るかの設計、台本生成AIで下書きできる
撮影費カメラマン・機材・スタジオ・移動社内で撮る(人の時間)
出演費モデル・ナレーター社長・社員が出る(費用ゼロ)
編集費カット・テロップ・BGM・書き出し社内で編集(人の時間)
サムネイル制作費1本ごとの静止画デザイン社内で作成
修正費規定回数を超えた分は追加請求発生しない
ディレクション費進行管理・打ち合わせ発生しない

※ 費目の構成は当社が支援現場で確認している見積書にもとづく整理です。制作会社によって名称・まとめ方は異なります。

契約前に必ず確認する6項目

  • ① 修正は何回まで無料か:「2回まで」が多く、超えると追加請求になります。撮り直しが必要な修正は含まれるかも確認します
  • ② 撮影素材(元データ)はもらえるか:★最重要。元データが手元にないと、あとで自社で編集し直せません。「納品は完成品のみ」の契約は珍しくありません
  • ③ 著作権はどちらに帰属するか:制作会社に残る契約だと、切り抜きや他媒体への転用ができない場合があります
  • ④ BGM・効果音の利用範囲:ライセンスがその動画1本限りか、期間の定めはあるか。契約切れで音源を差し替える事態が起きます
  • ⑤ 出演者の肖像権・二次利用:社員が出る場合の同意書、退職後の扱い。モデルを使う場合は使用期間に上限があります
  • ⑥ 誰が現場に来るか:営業と実制作者が別で、当日は外部スタッフというケースがあります。品質は現場の人で決まります
内製へ移す予定があるなら②の「元データをもらえるか」を最優先で確認してください。立ち上げだけ外注して運用は社内へ、という進め方をする場合、素材が手元にないと、その後の切り抜きも再編集もできません。ここを押さえておくだけで、あとの選択肢が変わります。

動画制作を外注するリスクと注意点|「良く見せ過ぎる」という失敗

📌 このセクションの要点動画制作を外注するリスクと注意点は、費用と納期だけではありません。編集で実力以上に良く見せた動画は、実際に会ったときのギャップを生み、商談が二度手間になります。本編の話し方は外注できません。

動画制作を外注するリスクというと、多くの記事は費用・納期・意思疎通の3つで終わります。ここでは、100社以上の企業YouTubeを支援してきて実際にいちばん多く見てきた失敗をお伝えします。「良く見せ過ぎる」という失敗です。

編集で上手に喋っているように見せることは、技術的には可能です

話を細かく切って繋ぎ、言い淀みを消し、テンポを整える。いかにも話が上手な人のように見せる編集は、技術的にはできます。プロに任せれば、なおさら綺麗に仕上がります。

ただ、それはフェイク動画と言っても過言ではありませんし、途方もない時間がかかります。そして何より——その動画を見て「実際に話を聴きたい」と問い合わせてくれた方が、実際に会ってみたら全然話ができない人だったらどうなるでしょうか。

ここがいちばんのリスクせっかく興味を持ってもらえても、その先はありません。ましてや契約もありません。ただの二度手間です。仕事の結果に繋がらないなら、その編集に意味はない——これが「良く見せ過ぎる」ことの本当のリスクです。

良く見せる動画を作るのは、外注さんのお仕事でもあります。ですから動画としてのクオリティは高いかもしれません。けれども仕事としての結果で見ると、お客さんとの距離感がかえって遠くなってしまうことがあります。

工程別に見る「外注できる部分・外注できない部分」

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工程外注理由
企画・構成できる(向いている)型をつくる作業。最初の設計だけプロに入ってもらう価値が大きい
撮影できるただし日程調整が必要で、その日の出来がすべてになる
編集(最初と最後のカット)できる作業自体は単純。慣れれば社内で10分もかからない
サムネイル・概要欄・設定できるただし次の行動への導線設計は、自社の理解が必要
本編で話す内容と話し方できないプレゼンテーションそのもの。編集で誤魔化すと、会ったときに破綻する

本編部分は、そもそも普段やっていることです

普段からお客さんや会議でプレゼンテーションをされていますよね。仕事をする上で人と話しますよね。お客さんに質問されたら答えますよね。それを動画にしましょう、という話です。

私自身の動画も、普段お客さんの所やセミナーで喋っている事を、そのまま動画にしているだけです。話が上手なわけでもありませんし、余所行きの喋り方もしません。そのまんまです。だからこそ、実際にお会いしたときのギャップがありません。

正直に書いておきます本編部分を外注に頼るということは、プレゼンが下手なところを人の手で何とかしてもらおうということになります。そこは外注ではなく自分のスキルを磨くところです。そこさえ何とかすれば、編集でいじくり回す必要がなくなります

編集をどれだけ盛っても、時間とお金がかかるだけで動画運用は進みません。その結果、効果は思うように出ず、時間とお金を無駄にしてしまいます。逆に言えば、プレゼンさえ何とかすれば、外注しなければならない理由はかなり減るということです。

【2026年】外注は「発注する側」にも法的な義務があります

📌 このセクションの要点2024年11月施行のフリーランス法と、2026年1月施行の取適法により、動画制作を外注する発注側にも取引条件の明示や60日以内の支払いなどの義務が生じます。丸投げが最もリスクの高い状態です。

2024年から2026年にかけて、外注する側=発注者のルールが大きく変わりました。動画制作や動画編集の委託も、当然この対象に入ります。「安く早く作ってくれる編集者さんを見つけた」で終わらせず、発注の作法まで込みで考える必要があるのが2026年です。

① フリーランス法(2024年11月1日施行)|資本金は関係ありません

正式名称は「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律」です。動画編集を個人やフリーランスに委託する場合、従業員を使用している発注者には、資本金の大小に関係なく義務が発生します

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項目内容
取引条件の明示業務内容・報酬額・支払期日などを、書面または電子メール等の電磁的方法で明示する
支払期日給付を受領した日から起算して原則60日以内に報酬を支払う
募集情報の的確表示募集時の条件と実際の条件を食い違わせない
ハラスメント対策相談対応など、必要な体制を整備する
中途解除の予告6ヶ月以上の契約を中途解除する場合は、原則30日前までに予告し、理由を開示する
違反した場合調査・指導・勧告。従わない場合は命令や企業名の公表、さらに罰金

出典:公正取引委員会・中小企業庁「特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)令和6年11月1日施行 説明資料」

② 下請法が「取適法」になりました(2026年1月1日施行)

2026年1月1日から、下請法は「中小受託取引適正化法(取適法)」に変わりました。動画制作の委託は「情報成果物作成委託」に該当します。従来の資本金基準に加えて従業員基準(100人・300人)が追加されたため、対象になる会社の範囲が広がりました

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区分内容
新設された禁止事項手形払い等の禁止協議に応じない一方的な代金決定の禁止
4つの義務発注内容等の明示/取引記録の作成・2年間保存/受領日から60日以内の支払期日/遅延利息(年率14.6%)
主な禁止事項受領拒否・支払遅延・減額・返品・買いたたき・購入強制・報復措置・不当なやり直し など全11項目
適用の基準情報成果物作成委託の場合、委託側が資本金5千万円超、または従業員100人超など

出典:公正取引委員会「2026年1月から『下請法』は『取適法』へ!」取適法リーフレットNo.01(令和7年8月)

実務で効いてくるのはここポイントは「無償でやり直しをさせない」「協議に応じずに値段を決めない」という点です。動画制作は修正のやり取りが発生しやすい仕事なので、何回までの修正が費用に含まれるのかを発注時に書面で決めておくことが、そのままトラブル防止になります。

③ 外注先がAI素材を使った場合、責任を負うのはチャンネル側です

もうひとつ、2026年ならではの注意点があります。外注先が生成AIで作った素材を使っていた場合、YouTube上で開示義務を負うのは投稿するチャンネル側だということです。

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区分
開示が必要AI生成の音楽/実在する場所のAI生成映像/実際には言っていない発言に見せる加工 など
開示は不要色調整・美顔フィルタ・背景ぼかし/字幕の作成/台本やサムネイルの生成AIによる作成支援/自分の声のクローンによるナレーション
開示の方法YouTube Studioの「属性」→「AIの使用」で「はい」を選択。説明欄やプレーヤーにラベルが表示される
自動でラベルが付く場合YouTubeの生成AIツールで作成/C2PAメタデータを含む/YouTubeの内部システムが検出
開示しない場合繰り返し意図的に怠ると、コンテンツの削除やYouTubeパートナープログラムの参加停止の可能性

出典:YouTubeヘルプ「生成 AI コンテンツの使用に関する開示」(2026年8月確認)

発注前に、書面で決めておく6項目

  • 修正は何回まで費用に含まれるか
  • 納品物の著作権はどちらに帰属するか
  • BGM・素材の権利処理は誰が行うか
  • 生成AIを使う場合は事前に知らせてもらえるか
  • 支払期日は受領から何日か
  • 中途解除の条件と予告期間

ここを決めずに丸投げすることが、2026年においては最もリスクの高い状態です。逆に言えば、内製にはこの手続きが一切発生しません。社内で撮って社内で編集する限り、フリーランス法も取適法も関係ありませんし、AI素材の混入も自分たちで管理できます。これも、内製を選ぶ会社が増えている理由のひとつです。

内製とは?調査データで見る実態

📌 このセクションの要点内製というと「社内に映像のプロが要る」と思われがちですが、企業YouTubeで成果が出ているのは高品質な映像ではありません。調査では、完全に外注している企業はわずか12.8%です。

62.8%

「一部内製・外注と併用」
が最多

21.6%

「完全に内製」
で制作

12.8%

「完全に外注」
はわずか

引用元:比較ビズと株式会社Funusual「動画マーケティングの活用実態と費用対効果に関する調査」(有効回答148名/2025年3月) 比較ビズ https://www.biz.ne.jp/ / 株式会社Funusual https://funusual.co.jp/。同調査では動画の費用対効果に「満足」が69.6%(満足計)。

「内製=高品質な映像が必要」は誤解です

企業YouTubeで見込み客が見ているのは、映像の美しさではなく「この会社は何ができるのか」「どんな人がやっているのか」です。スマートフォン1台と簡易マイクがあれば始められます。凝った編集より、知りたいことに答えている動画のほうが問い合わせにつながります。

企業YouTube撮影のカメラ・マイク・三脚など機材の選び方
内製の初期投資は、スマートフォン1台と簡易マイクから始められます

内製の5つのメリット

① 費用が累積しない

本数を増やしても外注費が積み上がりません。継続前提なら差は年単位で開きます。

② 速い

思いついた日に撮って出せます。展示会や新商品など、鮮度が要る話題に間に合います。

③ 社内に残る

ノウハウも動画も自社の資産になります。担当が代わっても続けられます。

④ 実際の言葉で話せる

台本を渡された人ではなく、現場の人が自分の言葉で話すため、伝わり方が違います。

⑤ 2026年はAIで軽い

企画・台本・文字起こし・概要欄をAIに任せられるため、以前より少ない手間で回ります。前章の伊勢通の記録がその実例です。

ただし、ここは覚悟が要ります

伊勢通の社長も、最初は動画1本を撮るのに2時間かかりました。そのうえで「動画100本」を自らノルマに設定しています。慣れるまでの時間は、どの会社にも必要です。

企業の動画制作を社内で内製化する|企画から撮影・編集までの進め方
内製の具体的な進め方は動画制作の内製化ガイドにまとめています

外注 vs 内製|11項目で比較(2026年・AIで変わったか付き)

📌 このセクションの要点従来の比較表に「生成AIで変わったか」の列を足しました。ここを見ると、判断が変わった理由がはっきりします。

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工程・項目外注内製生成AIで変わったか
企画出し依頼できる従来は最大の壁◎ 大きく軽くなった
台本依頼できる従来は負担が大きい◎ 大きく軽くなった
顔出し撮影撮影スタッフが同行社内の人が話す✕ 変わらない(人)
編集依頼できる社内で判断する✕ 変わらない(人)
文字起こし依頼できる従来は手作業◎ ほぼ自動になった
概要欄・タイトル依頼できる従来は後回しになりがち◎ 候補を出せる
初期費用1本1万円〜300万円スマホ+簡易マイク
継続コスト本数ぶん累積する増えにくい
スピード日程調整が要る撮ったその日に出せる◎ さらに速くなった
社内への蓄積残りにくいノウハウが残る
向いている目的単発・ブランド訴求継続・集客・採用
表の読み方縦に見ると分かります。外注に「依頼できる」と書いた工程のうち4つが、AIで軽くなりました。つまり外注する理由が4つ減っています。残った「撮影」と「編集」は、外注しても内製しても人がやる工程です。ここをどちらが担当するかが、2026年の判断の中心になります。
動画制作の外注と内製を費用・成果・継続性の3軸で比較した図
費用・成果・継続性の3軸で見ると、継続が前提の用途ほど内製が有利になります

動画の種類別|内製と外注の振り分け

📌 このセクションの要点会社まるごとどちらか、ではありません。動画の種類ごとに振り分けるのが現実的です。目安は「年に1〜2本の勝負動画は外注、毎月出すものは内製」です。

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動画の種類本数の目安おすすめ理由
ブランドムービー数年に1本外注会社の顔になる1本。品質が投資に見合う
会社紹介年1本外注更新頻度が低く、対外的な信用に直結する
採用(募集職種ごと)職種数ぶん・毎年更新内製職種と社員が変われば古くなる。撮り直しが前提
社員インタビュー人数ぶん内製作り込むと「作られた感」が出て逆効果になる
商品・サービス解説商品数ぶん内製仕様変更のたびに撮り直す。外注だと更新が止まる
よくある質問への回答質問の数だけ内製本数が最も増える。1本ずつ外注する費用に耐えられない
現場・工場・施設紹介随時内製ありのままが伝わることに価値がある
セミナー・研修の記録開催のたび内製回して撮るだけ。編集も最小で足りる
展示会・イベント開催のたび内製鮮度が命。外注の日程調整では間に合わない
お客様の声・対談随時内製相手との関係性がそのまま画面に出る

※ 当社が支援先に案内している振り分けの考え方です。「更新頻度が高いものほど内製」が原則になります。

この表の読み方外注が向くのは10種類のうち2つだけです。しかもその2つは、数年に1本・年に1本のもの。残り8種類は「更新され続けるもの」で、外注すると更新のたびに費用が発生します。ここが、外注し続けると成り立たなくなる理由です。

動画は何本必要か。外注すると年間いくらになるか

📌 このセクションの要点外注か内製かは、必要な本数から逆算すると答えが出ます。当社の支援先では、運送業や旅館の場合60〜100本で安定的に応募・問い合わせが入る状態になっています。この本数を外注した場合の費用を試算します。

※ 横スクロールできます

依頼の形1本あたり60本を外注した場合100本を外注した場合
編集のみ(下限)1万円60万円100万円
編集のみ(上限)5万円300万円500万円
撮影+編集(下限)10万円600万円1,000万円
撮影+編集(上限)30万円1,800万円3,000万円

試算:上表の相場に本数を掛けたものです(当社による試算であり、実際の見積りではありません)。本数の目安は、当社の支援先である運送業・旅館において60〜100本で安定的に応募・問い合わせが入る状態になったという実績にもとづきます。

ここが分かれ目です成果が出るまでに必要な本数を外注でまかなうと、撮影込みなら600万円〜3,000万円規模になります。同じ本数を内製でまかなえば、かかるのは機材代と社内の時間です。「1本いくら」で比べると外注は安く見えますが、「成果が出る状態にするまでいくら」で比べると景色が変わります。

参考:当社の伴走プランの実額

チャンネル作成プラン

22万円/月 × 3か月。立ち上げの設計と型づくりまで。内容を見る

自社運用・内製化プラン

33万円/月 × 6か月。社内で回せる状態にするところまで。内容を見る

※ 当社の実際の料金です。伴走が終わったあとは自社で運用していただく前提で設計しています。「外注し続けないと維持できない状態にしない」というのが当社の方針です。

YouTube内製化コンサル|中小企業の動画運用を6ヶ月で自社化する流れ
立ち上げだけ伴走し、運用は社内に残す形が2026年は現実的です

自社はどちらか|7つの質問で判断する

📌 このセクションの要点ここまでの内容を、自社に当てはめるためのチェックリストです。「はい」が多いほど内製が向いています。
  • ① 動画を年に3本以上出す予定がある → はいなら内製寄り。年1〜2本なら外注で十分です
  • ② 集客・採用・受注など、経営の数字を目標にしている → はいなら内製寄り。「かっこいい1本が欲しい」だけなら外注です
  • ③ カメラの前で話せる人が社内にいる → いいえなら内製は止まります。ここが最初の関門です
  • ④ 商品やサービスの仕様が変わることがある → はいなら内製寄り。撮り直しのたびに外注費が発生します
  • ⑤ 撮影・編集に月10時間ほど使える人がいる → いいえなら、まず立ち上げ外注から始めます
  • ⑥ 半年〜1年は続ける前提でいる → いいえなら内製は割に合いません。短期なら外注です
  • ⑦ すでに外注していて、費用が毎年積み上がっている → はいなら、内製へ移す検討時期です

はい 0〜2個

外注のままで問題ありません。年1〜2本の勝負動画に絞り、品質と納期を優先してください。

はい 3〜5個

立ち上げ外注→内製が向いています。設計と型づくりだけ外に頼み、運用は社内へ移します。

はい 6〜7個

内製へ移すべき段階です。とくに③に「はい」なら、あとは仕組みの問題だけです。

③が「いいえ」の場合カメラの前に立つ人が決まらないと、企画をいくら作っても内製は動きません。ここは生成AIでも解決しない、たった1つの前提条件です。逆に言えば、話せる人が1人でもいれば、残りの工程は何とでもなります。

調査データ|動画は認知だけでなく受注率にも効いている

📌 このセクションの要点「そもそも動画をやるべきか」を迷っている方へ。公開調査では、動画は認知を取るだけの手段ではなく、商談の受注率にも効いているという結果が出ています。

51%

動画活用に「効果あり」
(非常に14.4%+やや36.6%)

約50%

「商談の受注率が
高まった」

39.1%

動画効果は
「認知獲得」が最多

32.6%

「理解促進」が
効果の第2位

出典:株式会社Lumii「BtoB企業の営業・マーケティングにおける動画活用の実態調査」(有効回答402名/2025年1月)https://lumii.co.jp/blog/btob-video-survey/

3期増収のBtoB企業の約半数が「コンテンツと売上は関係あり」

46.3%

「コンテンツマーケと
売上増収は関係あり」

23.1%

今後の施策1位
「動画活用マーケ」

出典:リサピー(株式会社IDEATECH)「3期増収のBtoB企業における成功の秘訣に関する実態調査」(有効回答108名/2024年3月)https://ideatech.jp/service/research-pr。同調査ではマーケKPIは「問い合わせ数」が最多(30.6%)、重視するのは「ターゲットに有益」が64.0%。

実証|設定の見直しだけで問い合わせが「月3件→20件」に

3→20

月間問合せ数
(約6.5倍)

大手

工場から
直接受注を獲得

0

追加の制作費
(既存動画の設定変更のみ)

動画の本数を増やす前に、既存動画のタイトルと概要欄を「見込み客が検索するキーワード」に合わせたことで起きた変化です。「作る」より「届ける設計」が成果を左右します。そしてこの工程こそ、2026年は生成AIで下書きを出せる部分です。

事例出典:公益財団法人 東京都中小企業振興公社が運営する販路開拓事例サイト「デジポート」掲載事例(株式会社エムティーシー)https://digiport.tokyo/cases/case228/

採用動画でわかる「外注」費用の落とし穴

📌 このセクションの要点外注費用の実感が最もつかみやすいのが採用動画です。調査では制作費「300〜500万円」が最多という結果が出ています。この金額を毎年払い続けられるかが、外注と内製の分かれ目になります。

63.3%

採用活動で
動画を活用

62.3%

「内定承諾率の
向上」を実感

52.2%

「採用後のミスマッチ
が減った」

94.2%

「採用以外でも
役立っている」

出典:株式会社Candee「採用成功企業の動画活用の実態調査」(有効回答109名/2022年11月https://candee.co.jp/ ※ 調査時点が2022年のため、生成AI普及以前のデータです。効果の傾向を示す参考値として掲載しています。

落とし穴採用動画は1本つくって終わりではありません。職種が増えれば増え、社員が入れ替われば古くなります。300〜500万円を毎年払い続けるのか、社内で撮り直せる体制をつくるのか。継続が前提の用途ほど、内製の価値が上がります。採用にかかる費用全体はYouTube採用のコスト削減にまとめています。

実例|内製で成果を出した会社

📌 このセクションの要点「綺麗なプロの動画」より「ありのままの社内動画」が決め手になった実例です。いずれも当社が支援し、お客様が自社で運用を続けている会社です。

YouTubeを見て、旅館に入社を決めた社員がいます

「写真や文字では伝わらない親切さが、動画からひしひしと感じられた」
—— 旅館のYouTubeを見て入社を決めた社員の方

求人票やホームページの写真では分からなかった、働いている人の空気感。それが動画で伝わったことが入社の決め手になりました。プロが撮った採用ムービーではなく、社内で撮った動画です。

バイクガレージ|問い合わせの25%がYouTube経由

25%

問い合わせが
YouTube経由

ほぼ満室

新規拠点の
開業時点で

4→5

拠点数の拡大

施設紹介ではなく「オーナーの人柄と価値観」を発信した結果です。動画を全部見てから内覧に来る見込み客が増え、初対面でも、すでに知っている相手として商談が始まるようになりました。

建材商社|登録者137人・総再生5万回未満で、EC売上が40倍に

40

ECサイトの売上

137

チャンネル登録者

2時間

最初は動画1本を
撮るのにかかった時間

再生数を追わなくても、届く相手に届けば売上は動きます。ただし最初から順調だったわけではありません。社長は1本撮るのに2時間かかっていました。そのうえで「動画100本」を自らノルマに設定し、続けた結果です。▶ 詳しい事例を読む

士業|YouTubeを始めて30本で受注に到達

士業・コンサルタントは「実績を見せにくい」という集客の難題を抱えています。専門の解説動画を続けたことで信頼が先に伝わるようになり、30本で受注とセミナー集客につながりました。プロの映像ではなく、本人が話している動画です。▶ 他の業種の事例も見る

共通していることここに挙げた会社は、いずれも高品質な映像を外注していません。共通しているのは「続けたこと」です。当社が沖縄のマンゴー農家にお伝えしたのも同じでした——「クオリティーよりも数だよ、そして続ける事だよ」。

内製へ移すと決めたら、先に決めておく3つ

📌 このセクションの要点内製でいくと決めた方へ。やり方の詳細は別ページにまとめているので、ここでは「判断のあとに最初に決めること」を3つだけ書きます。
  • ① 誰が話すかを先に決める:撮影と編集は人がやる工程です。話す人が決まらないと、内製は動きません。ここは生成AIでも解決しない、たった1つの前提条件です
  • ② 目標を再生数に置かない:問い合わせ件数・採用応募数・受注額など、経営の数字を目標にします
  • ③ 立ち上げだけ外部に頼るのは有効:チャンネル設計と最初の型づくりを外に頼み、運用は社内へ。全部を外に出す必要はありません

よくある質問(FAQ)

FAQ外注と内製で迷っている方から、よくいただく質問をまとめました。
Q動画制作の外注と内製、結局どちらが安いですか?
単発なら外注、継続なら内製です。編集のみの外注でも1本1万円〜で、成果が出る目安の60〜100本を外注すると60万円〜500万円、撮影込みなら600万円〜3,000万円規模の試算になります。内製はスマホと簡易マイクで始められ、本数を増やしても費用が積み上がりません。
Q生成AIを使えば、動画制作は全部自社でできますか?
全部はできません。企画出し・台本・文字起こし・概要欄やタイトルは生成AIで大きく軽くなりましたが、顔出しの撮影と編集は人がやる工程です。最後に人へ伝わるかどうかを決める部分は変わっていません。AIは「決める前の準備」と「出したあとの整理」を軽くする道具だと考えてください。
Q生成AIで具体的にどの作業が減りましたか?
4つです。①企画出し(自社サイトのFAQや商品説明を読ませればネタが並ぶ)②台本(話す順番のメモをAIが下書きする)③文字起こし(撮影後に自動で終わる)④概要欄・タイトル(文字起こしから候補を出せる)。当社の実測では、記事の下書き1本が約15分から約5分に短縮しました。
QAIを使えば、専門知識がなくても自社でできますか?
できた実例があります。当社の支援先である伊勢通株式会社では、テクニカルSEOという言葉すら知らない状態から着手し、商品ページ約60点への構造化データ実装、動画150本の点検と19か所の修正、記事14本+商品ページ43本のタイトル書き換えまで、すべて担当者ご本人が実装しました。外注が必要だったのはプラグイン追加の1点だけです。
QAIが書いた台本をそのまま読んでも大丈夫ですか?
おすすめしません。AIの文章をそのまま読むと、どこかで見た内容になり、その会社である理由が消えます。台本は丸暗記するものではなく、話す順番のメモとして手元に置くものです。最後は自社の言葉に直してから撮影してください。
Q動画制作の外注、費用相場はいくらですか?
依頼の形で大きく変わります。編集のみで1本1万円〜5万円、撮影+編集で10万円〜30万円、企画から編集までのフルパッケージで50万円〜300万円、運用コンサル込みで月30万円〜50万円が目安です。制作会社・地域・尺・出演者数で変動します。
Q動画は何本必要ですか?
当社の支援先では、運送業や旅館の場合60〜100本で安定的に応募・問い合わせが入る状態になっています。士業では30本で受注につながった例もあります。ただし本数より先に、届けたい相手が検索する言葉に合っているかを見てください。設定の見直しだけで問い合わせが月3件から20件になった製造業の例もあります。
Q内製でクオリティが低い動画でも成果は出ますか?
出ます。旅館の事例では、プロが撮った採用ムービーではなく社内で撮った動画を見た方が入社を決めています。建材商社は登録者137人・総再生5万回未満でEC売上が40倍になりました。見込み客が見ているのは映像の美しさではなく「この会社は何ができるのか」「どんな人がやっているのか」です。
Q内製は、何ヶ月で立ち上がりますか?
目安は6ヶ月です。最初の2ヶ月でチャンネル設計と撮影・投稿の型をつくり、残りで運用を回しながら社内に定着させます。生成AIで企画と台本の準備が軽くなったため、以前より立ち上げは速くなっています。ただし撮影する人が決まらないと止まるので、そこを最初に固めてください。
Q最初はどのくらい大変ですか?
慣れるまでは時間がかかります。建材商社の社長は、最初は動画1本を撮るのに2時間かかっていました。そのうえで「動画100本」を自らノルマに設定して続けた結果、EC売上が40倍になっています。AIで軽くなったのは準備の部分で、慣れの部分は変わりません。
QYouTube運用代行と内製化コンサル、どちらを選ぶべきですか?
運用を丸ごと任せたいなら運用代行、社内でできる体制をつくりたいなら内製化コンサルです。代行は成果が出ても社内にノウハウが残らず、契約が切れると更新も止まります。当社は「外注し続けないと維持できない状態にするのは支援としては失敗」と考えているため、内製化を推奨しています。
Q外注した動画の素材データや著作権は、どうなりますか?
契約によります。「納品は完成品のみ」で撮影素材(元データ)が手元に残らない契約は珍しくありません。元データがないと、あとから自社で編集し直したり切り抜きを作ったりできなくなります。著作権の帰属、BGMのライセンス範囲、出演者の肖像権と二次利用の可否も、契約前に必ず確認してください。とくに内製へ移す予定があるなら、元データをもらえるかを最優先で確認することをおすすめします。
Qどの種類の動画なら外注すべきですか?
更新頻度が低く、対外的な信用に直結するものです。具体的にはブランドムービー(数年に1本)と会社紹介(年1本)の2つ。一方で採用・社員インタビュー・商品解説・よくある質問・現場紹介・セミナー記録・展示会・お客様の声は、更新され続けるため内製が向いています。外注すると更新のたびに費用が発生します。
Q動画制作の外注先は、どこに頼むのがいいですか?
外注先は主に3種類です。年1〜2本の勝負動画なら動画制作会社(品質が安定し、企画から撮影・編集まで任せられる)、撮影は自社でできて編集の手が足りないならフリーランス(費用を抑えられるが人によって差が大きい)、毎月一定数を出したいが社内に編集者がいないなら定額制サービスです。なお「動画を作ってもらうこと」と「チャンネルの運営を任せること」は別で、後者はYouTube運用代行になります。
Q動画制作会社を選ぶとき、何を見ればいいですか?
先に見るのは2つです。①自社と同じ業種で、同じ目的(集客・採用・受注)の動画を作った実績があるか。きれいな映像を作れることと、問い合わせを増やせることは別の能力です。②撮影当日に現場へ来るのは誰か。営業担当と実際の制作者が別のケースがあり、品質は現場の人で決まります。あわせて、修正回数・撮影素材(元データ)の受け渡し・著作権の帰属も契約前に確認してください。
QBtoB企業や地方の中小企業でも、動画で成果は出ますか?
出ています。調査ではBtoB企業の51%が動画活用に効果ありと回答し、約半数が「商談の受注率が高まった」と答えています。実例でも、建材商社のEC売上40倍、製造業の問い合わせ月3件→20件、沖縄の農家の売上3.5倍など、地方・BtoBでの成果が出ています。
Q広告を使わず、動画の継続発信だけで売上は伸びますか?
伸びた事例があります。伊勢通株式会社は役員1名+AI・広告費ゼロ・外注ほぼゼロで、EC月商が前年同月比で約2.5倍、セッションCVRが3.81%から6.11%に改善しました。当社自身も自社サイト1,170本超を運用し、流入のほとんどが自然検索です。ただし短期で結果が出るものではないため、半年から1年の継続を前提に判断してください。

まとめ|自社はどちらを選ぶべきか

  • 2026年の判断は「外注か内製か」の二択ではなく、どの工程を外に出し、どの工程を社内に残すかです
  • 生成AIで軽くなったのは企画出し・台本・文字起こし・概要欄/タイトルの4工程
  • 変わらないのは顔出しの撮影と編集最後の最後、人に対しての部分は人がやります
  • 支援先では、外注が必要だったのはプラグイン追加の1点だけ。残りは自社で実装し、EC月商は前年同月比2.5倍になりました
  • 成果の目安となる60〜100本を外注すると、撮影込みで600万円〜3,000万円規模の試算になります
  • ただし「AIで全部つくれる」と考えると、誰にも刺さらない動画が量産されます
60分・無料

「うちは外注と内製、どちらを選ぶべきか」を一緒に整理します

自社の目的・体制・いまかかっている外注費をうかがったうえで、どの工程を社内に残せるかをお伝えします。生成AIをどう組み込むかも含めて具体的にお話しします。売り込みはしません。

※ ITコーディネータ・酒井大輔が対応します。


▶ 執筆者「YouTubeコンサルタント 酒井大輔」の詳しいプロフィールを見る