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Claude実務ルポ#生成AI活用#SEO・LLMO対策

競合がAIで記事を量産…焦るべき?Claudeで1,170本作り、609本を検索から下げた運営者の答え

自社の実数で答えます下げたあとの数字も公開2026年8月22日時点

著者:酒井大輔(ITコーディネータ) | 公開日:2026年7月26日 | 最終更新:2026年8月22日 | 読了目安:約12分

この記事の要点「競合がAIで記事を量産し始めた。うちも数で追わないと負けるのでは」――最近いちばん多くいただく不安です。結論から言うと、焦って本数を追う必要はありません。当社はClaudeと一緒に累計1,170本超を作り、そのうち609本を自分で検索から下げました。その前後で何が起きたかを、自社の実数でお見せします。個人ブログの収益話ではなく、企業サイトの話です。
📌 30秒まとめ企業ブログに必要な記事数は「何本」という数ではなく、読者の役に立っている記事が何本あるかで決まります。増やすより先に、いま持っている記事を数えてください。
  • 当社の実数:累計制作1,170本超/いま公開しているのは650本/検索から下げたのは609本(2026年8月22日時点)
  • 作った記事の約52%を、自分で検索から外しました。そのあと平均掲載順位は8.18→7.45へ(前42日・後43日・日本のみ)
  • Googleが問題にしているのは「AIで書いたこと」でも「本数が多いこと」でもありません。順位目的で価値の薄いページを大量に作ったことです
酒井大輔 ITコーディネータ 生成AI・LLMO実践 ユーチューブビジネスサポート代表

この記事の著者

酒井 大輔(Sakai Daisuke)|ユーチューブビジネスサポート 代表・ITコーディネータ

ITコーディネータ中部 理事/ITCA(ITコーディネータ協会)研修講師。動画・Webマーケティング支援で100社以上の実績。2021年から自社ブログを継続運用し、累計1,170本超を制作。かつては“量”を追い、のちに価値の薄い609本を自らの判断で検索対象から外した経験を持ちます。評論ではなく、自分のサイトで実際にやっている人間として書いています。代表プロフィールの詳細

酒井大輔の著書『ビジネスYouTubeで売れ!』の書影 酒井大輔の著書『経営戦略は動画が最強!集客・採用・売上の課題解決!YouTube運用の教科書』の書影

著書2冊『ビジネスYouTubeで売れ!』/『経営戦略は動画が最強!集客・採用・売上の課題解決!YouTube運用の教科書』(セルバ出版)。いずれもYouTubeをビジネスに使うための本です。著書の詳細はこちら

競合が量産している。焦るべきか──先に結論

📌 結論焦って本数を追う必要はありません。それは「負け」ではなく、戦い方の違いです。ただし「何もしなくていい」でもありません。増やす前に、いま持っている記事を数えるところから始めてください。

ここ1〜2年で、生成AIは記事の下書きを数分で作れるようになりました。これまで1本に数時間かけていた作業が大幅に短縮され、「とにかく本数を増やす」ことのハードルが一気に下がったのです。競合サイトの更新が急に増えたと感じるなら、その通りだと思います。

ただ、そこで「うちも量産しないと検索で埋もれる」と焦る前に、確かめてほしいことがあります。そもそも、あなたの会社のサイトには、いま何本の記事があるでしょうか。そして、そのうち何本が「読者の役に立っている」と自信を持って言えるでしょうか。

この質問に答えられない会社は、少数派ではありません。総務省の調査でも、日本の中小企業のうち47.6%が生成AIの「活用方針を明確に定めていない」と回答しています(大企業は25.8%)。方針が決まっていないところに本数だけ足しても、増えるのは管理する対象だけです。

出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」第Ⅰ部第1章第2節(2)企業におけるAI利用の現状(図表Ⅰ-1-2-13 生成AIの活用方針策定状況・企業規模別)。調査は総務省(2025)「国内外における最新の情報通信技術の研究開発及びデジタル活用の動向に関する調査研究」、日本 n=515(中小企業143社・大企業372社)。

「何本あればいいのか」に、自社の実数で答えます

📌 このセクションの要点企業ブログに必要な本数を、一般論ではなく当社の実数でお答えします。結論から言うと、当社は累計1,170本超を作り、いま公開しているのは650本です。作った記事の約半分は、いま検索の対象になっていません。
1,170本超
2021年からの累計制作数
(2026年8月22日時点)
650本
いま公開している記事数
(2026年8月22日実測)
609本
自らの判断で検索から下げた
(noindex・運用記録の累計)

数字の読み方(この記事では最後までこの意味で使います)

累計制作1,170本超=2021年から作った記事の総数。公開650本=いま検索エンジンに見せている本数。noindex 609本=「検索結果に表示しないでください」とGoogleに伝えた記事の累計です。削除ではありません。サイトには残したまま、検索の対象からだけ外しています。数字はすべて時点を添えています。

WordPress管理画面の投稿一覧。当社サイトの公開済み記事数が表示されている実画面
▲ 本数は画面から取っています。この記事の数字は、すべてWordPress管理画面・サーチコンソール・GA4の実測です。

では「何本必要か」の答えは

必要なのは「何本あるか」ではなく、「読者の役に立っている記事が何本あるか」です。当社の場合、その答えが650本でした。1,170本のままだったころより、いまのほうが検索での露出は増えています。

もし競合の本数が気になっているなら、比べる相手を変えてみてください。比べるべきは競合の本数ではなく、自社の「役に立っている記事の本数」の推移です。

図1:当社の記事の内訳(2026年8月22日時点)

当社の累計制作1170本超のうち、いま公開しているのは650本、検索から下げた累計は609本であることを示す図 累計制作 1,170本超(2021年〜・2026年8月22日時点) いま公開 650本 検索から下げた 609本(累計) ▶ 作った記事の約52%(609本÷1,170本)を、自分の判断で検索の対象から外しました。 ▶ 削除ではありません。サイトには残っています。畑でいう「間引き」に近い整理です。 ※ 公開数と下げた数は集計の時点が異なるため、単純な足し算では一致しません。
▲ 「増やす」より先に、この内訳を自社で出せるかどうかが分かれ目になります。

「609本」と「594本」は、別の作業です

当社の片付けには2種類あります。ひとつは検索から下げる(noindex)=累計609本。もうひとつは、すでに別ページへ引っ越し(301転送)を済ませたのに公開のまま残っていた記事を下書きに戻す=594本(2026年8月13日)です。どちらも削除ではありません。やり方も対象も違うので、本数を足し引きしないでください。選び方と作業手順は 古い記事はAIにも読まれる にまとめています。

統計でも「記事の量産」は期待を下回っています

📌 このセクションの要点総務省が用途別に調べたデータを見ると、「広報コンテンツの作成」は、使っている人の割合こそ高いのに、期待を上回ったという回答が最も少ない部類です。しかも「導入予定はない」が41.2%で最多。数字の上でも、記事づくりは生成AIの得意分野として定着していません。

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表1:生成AIの用途別に見た、使用状況と手ごたえ(日本 n=442)
用途使用中
(計)
期待を
上回る
期待を
下回る
導入予定
はない
メールや議事録、資料作成等の補助47.3%8.8%7.5%26.2%
社内向けヘルプデスク機能44.6%9.7%7.5%31.7%
企画のアイデア出し・シミュレーション42.1%7.5%8.4%32.6%
広報コンテンツの作成36.7%6.8%8.4%41.2%
自社製品・サービスへの機能組み込み35.6%6.1%10.2%39.6%

出典:総務省「令和7年版 情報通信白書」データ集・関連データ(生成AIの業務利用状況/日本 n=442)。「使用中(計)」は公表4区分を当社で合算した値です。母数は「自社のAI活用方針を知っている」と回答した人。

読み方はシンプルです。記事づくりに生成AIを使っている会社は3社に1社ほど。そのうち「期待を上回った」と答えたのは6.8%しかいません。量産が効かないのは、あなたの会社だけの話ではないということです。

ここで大事なのは、この数字は「AIで記事を作るな」という意味ではないということ。当社もClaudeで記事を作っています。期待を下回るのは、渡し方と使いどころが決まっていないときです。

Googleが評価しているのは「量」ではありません

📌 このセクションの要点Googleが問題にしているのは、「AIを使ったこと」でも「記事が多いこと」でもありません。順位の操作を目的として、価値の薄いページを大量に作ったことです。

Googleは2024年3月のスパムポリシー更新で、「大量生成されたコンテンツの不正使用(scaled content abuse)」を明確に定義しました。対象として挙げられているのは「生成AIツールまたはその他の同様のツールを使用して、ユーザーにとっての価値を付加することなく大量のページを生成すること」です。

裏を返せば、価値を付加していれば本数は問題になりません。「記事は多いほど有利」という感覚も、「AIで書くと不利」という感覚も、どちらも現在の前提ではありません。

出典:Google 検索セントラル「スパムに関するポリシー(大量生成されたコンテンツの不正使用)」(2026年7月時点。仕様は変わり得るため最新は公式でご確認ください)。

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表2:「量」で追う戦略と「質・独自性」で差別化する戦略の比較
観点「量」で追う戦略「質・独自性」で差別化する戦略
評価のされ方似た記事が増え、自社内で食い合う1テーマ1記事で評価が集中
競合との関係本数の勝負になり、資本力で決まる本数では並べないが、中身では真似されない
AIからの扱いどこにでもある一般論として埋もれる根拠として引用されやすい
運用コスト増えるほど管理と整理の負担が増える本数が少ないぶん、育て続けられる

外部データも同じ結論です

約8割
検索1位ページが「人間主体」と判定
(Semrush・約42,000ページ)
64%
SEO担当者が採用する最多の進め方
=「人間主導+AI補助」

上位に来ているのは“AIで量産した側”ではなく、“人が一次情報と検証を加えた側”でした。

出典:Semrush「Does AI Content Rank Well in Search?」(約42,000ページ・224名のSEO専門家調査/2025年)。※AI判定には技術的限界があり、あくまで傾向値です。

当社サイトのGoogle Search Consoleのクエリ一覧。上位のクエリに表示とクリックが集中しており、下部に1,000件中の上位10件と表示されている
▲ 当社の実データ。1,000件あるクエリのうち、稼いでいるのは上位のひと握りです。本数を増やしても、この構造は変わりませんでした。

実話:Claudeで1,170本作って、609本を検索から下げた

📌 このセクションの要点当社もかつては「本数を増やせば伸びる」と考えて記事を積み上げた時期がありました。その後始末を、自分でやった側の話です。一般論ではなく、量産した当事者の記録としてお読みください。

そもそも「noindex」とは

そのページを「検索結果に表示しないでください」とGoogleに伝える設定のことです。タイトルには短く「下げた」と書いていますが、記事を削除したのではありません。サイトには残したまま、検索の対象からだけ外しています。畑でいう「間引き」のような整理作業だと考えてください。

なぜ609本も下げたのか

理由は1つです。「読者の役に立っていない記事を残すことは、サイト全体の信頼をむしろ下げる」と判断したからでした。似た記事が並んでいると、どれを評価すればいいのかが分からなくなります。これは検索エンジンにとっても、AIにとっても、そして読者にとっても同じです。

作業はClaudeと一緒に進めました。1本ずつ実際に開いて中身を確認し、下げる/残すを判断していく――人力だけなら現実的でない量でしたが、Claudeに調査と一覧化を渡すことで回せるようになりました。

Google Search Consoleのページのインデックス登録レポート。検索に載せるページと外すページを管理している当社の実画面
▲ 検索に載せるページと、外すページ。この管理画面で1本ずつ確認しながら進めました。
当社サイトのGoogle Search Consoleのサマリー画面。インデックスに登録されていないページ数と、インデックス登録済みページ数が並んで表示されている
▲ 整理した結果は、この画面に出ます。「登録済み」と「登録されていない」の内訳が、検索エンジンから見たサイトの姿です。

図2:本数を追った時期から、整理して伸びるまで

本数を追った時期はカニバリで評価が停滞し、609本を検索から下げて整理し、一次情報と独自性に集中してから検索での露出が積み上がった流れを示す図 STEP1 本数を追う 似た記事が増える STEP2 評価が停滞 自社内で食い合う STEP3 609本を整理 検索から下げる 削除ではない STEP4 質で伸びる 一次情報と独自性へ 表示 341万回 直近16か月 ← 増やす                   整理する →
▲ 伸ばしたのは「量」ではなく「整理+一次情報+独自性」でした。

下げたあと、何が動いたか──数字で

📌 このセクションの要点「609本を下げました」で終わる記事は、読んでも判断材料になりません。下げたあと、実際に何が動いたのかを数字で出します。

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表3:609本を検索から下げた前後の変化(当社サイトの実測/前42日・後43日・日本のみ)
指標整理の前整理のあと
サイト全体の平均掲載順位8.187.45
1日あたりの検索表示回数8,525回11,710回(+37%)
公開している記事数1,000本超650本(2026年8月22日実測)

⚠ 測定の条件です。比較した期間は前=2026年5月16日〜6月26日(42日)/後=2026年7月4日〜8月15日(43日)、対象は日本のみ。これは2026年7月に整理した分の結果で、8月13日に下書きへ戻した594本の効果は、まだ入っていません(9月上旬に追記予定)。同じ期間に他の施策も動いているため、整理だけが理由とは断定できません。出典:当社サイトのGoogle Search Console実測。この整理の詳しい経緯と、他に何が動いて何が動かなかったかは 生成AIの活用事例|やってみて数字が動いた5つと、動かなかった3つ にまとめています。※ 数字は時系列の記録であり、順位の変動には他の要因も含まれます。

341万回
検索表示回数
(直近16か月・GSC実測)
8.98万
検索クリック数
(直近16か月・GSC実測)
約74.7%
流入に占める自然検索の割合
(GA4・広告ほぼ0)
当社サイトのGoogle Search Console。直近16か月の検索表示回数が341万回であることを示す実データ
▲ 本数を減らしたあとも、検索での露出は積み上がっています(直近16か月)。
当社サイトのGoogle Search Console検索パフォーマンス。過去3か月で合計クリック1.08万回、合計表示93万回、平均CTR1.2%、平均掲載順位7.8
▲ 直近3か月の全体像(クリック1.08万・表示93万・平均CTR1.2%・平均掲載順位7.8)。表示は大きいのに、CTRは1.2%――ここが次の課題です。

ただし、表示が増えることは成果ではありません

正直に書いておきます。同じ時期の31日比較では、表示回数が約35%増えたのに対し、クリックは13%しか増えていません。SEOの報告書では表示の増加を成果として書きがちですが、見るべきはクリックのほうです。当社も以前、表示が増え続けているのに問い合わせが1件も増えていない状態を、長く見過ごしていました。

上位9本を見て気づいたこと:当事者が1社もいない

📌 このセクションの要点「AI記事 量産」で検索して上位に出てくる記事を、実際に見てみました。9本すべてが、記事の量産を代行する会社・ツールを提供する会社のものでした。つまり読者が読んでいるのは、量産する側の説明です。

これは批判ではありません。事業として当然のことです。ただ、「量産すべきかどうか自分で決めたい」という読者にとっては、判断材料が片側からしか出てこないということでもあります。

そして気づいたのは、自分で量産して、自分で609本を検索から下げた当事者は、この9本のなかに1社もいなかったことです。Googleのポリシーの解説も、調査データの引用も、どの会社にも書けます。書けないのは、「やってみて、半分下げることになった」という自分の記録だけです。

ためしに、もうひとつの言い方でも調べてみました。「企業ブログ 記事数」で上位に出てくる9本です。こちらは8本が個人ブログの収益ノウハウか、記事制作を請け負う会社の記事でした。「目安は100記事」といった一般論はどこにでもあります。ところが、自社サイトに何本あって、そのうち何本を公開しているのかを書いている記事は、1本もありませんでした。

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表4:上位記事が持っているもの・持っていないもの(2026年8月22日に実際に確認)
要素上位9本この記事
Googleのポリシー解説◎ ほぼ全社
調査データの引用◎ ほぼ全社
「目安は◯記事」という一般論◎ ほぼ全社— 書きません
自社サイトの累計制作数と公開数× 0本◎ 実数を公開
記事を「減らした」側の記録× 0本◎ 609本
減らしたあとの数字× 0本◎ 8.18→7.45

※ 2026年8月22日に「AI記事 量産」「企業ブログ 記事数」で上位に表示された記事を、当社が実際に開いて確認したものです。各社の記事を否定する意図はありません。

だからこの記事では、一般論を短く済ませて、自社の数字に紙面を使っています。もし他の記事と読み比べるなら、「その会社は、自分のサイトで何本作って、いま何本公開しているのか」を探してみてください。書いてある記事は、そう多くないはずです。

量産の時代に、むしろ価値が上がるもの

📌 このセクションの要点どこにでもある一般的な解説記事の供給は急増しました。逆に「その会社にしか書けない一次情報・実体験」は希少になり、価値が上がっています。量産の時代とは、皮肉にも「一次情報がいちばん強くなる時代」です。

検索の入口が、Googleの結果一覧からAIの回答へと広がりつつあります。AIが答えを作るとき、根拠として引用したいのは「どこにでもある一般論」ではなく「独自の一次情報を持つ発信源」です。

ある研究では、AIの回答で引用された箇所の約44.2%が、本文の“最初の30%”から抽出されていたとされます。結論を先に書くことが、そのまま引用されやすさにつながる、ということです。

出典:arXiv:2509.10762(2025年)。

実証:一次情報を詰めた記事群は、CTRが約1.8倍でした

これは当社の実データです。同じ3か月間で、サイト全体と、一次情報を詰めた記事群(生成AI・ITコーディネータ系)を比べました。

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表5:サイト全体と、一次情報を詰めた記事群のCTR比較(当社実測・過去3か月)
対象クリック表示平均CTR平均順位
サイト全体1.08万93万1.2%7.8
一次情報の記事群のみ2891.3万2.2%11.3

出典:当社サイトのGoogle Search Console(2026年5月16日〜8月15日)。一次情報の記事群は、URLに「itc」を含むページで絞り込んだ値です。

順位は全体より下(11.3位)なのに、CTRは約1.8倍。つまり「順位が低くても選ばれている」ということです。一般論の記事は上位に出ても素通りされ、自社にしかない話は、下のほうにあってもクリックされます。本数を追うより、ここを増やすほうが確実だと考えている理由です。

当社サイトのGoogle Search Consoleで、URLにitcを含む一次情報の記事群だけに絞った過去3か月の実績。クリック289・表示1.3万・平均CTR2.2%・平均掲載順位11.3で、5月末から段階的に立ち上がっている
▲ 一次情報の記事群だけを切り出した実データ。5月末までほぼ横ばいで、そこから積み上がっています。
GA4で見た当社サイトのAI経由セッション推移。ChatGPT・Perplexity・Gemini経由の流入が2025年以降に増加している
▲ 検索だけが入口ではなくなりました。AI経由の流入は、当社でも増えています(GA4実測)。

なお、AIに引用されやすい書き方には共通点があります。ひとつは結論を先に書くこと。上で触れたとおり、引用は本文の前のほうから抜かれやすいからです。もうひとつは、自社の一次情報を自分のサイトに、整理して置いておくことです。

焦らないための対応3つ

📌 結論数で殴り合うより、次の3つに力を割くのが正解です。どれも今日から着手できます。

1自社の一次情報を棚卸しする

お客様の事例、実際に出た数字、うまくいかなかった経験。他社が書けないものが、社内に必ずあります。まずは書き出すところから。

2少数精鋭+整理で1本を深くする

薄い記事を増やすより、検索意図が重なる記事を一本化する。まず自社の記事が食い合っていないかを見直すほうが、投資対効果は高いはずです。

3AIに自社がどう出るかを定点で確認する

検索順位だけでなく、AIが自社をどう説明しているか。月1回でも見ておくと、直すべき場所が分かります。

当社が609本を検索から下げて学んだのは、「増やす」より「整理する」ほうが結局は効くということでした。最初から「増やす」より「深く・整理する」ほうが、遠回りに見えて近道です。

「競合の量産に、うちはどう向き合うか」を整理しませんか

この記事の考え方は、そのままご自身で試せます。自社の記事が何本あって、そのうち何本が役に立っているのか――そこから一緒に見ていくこともできます(押し売りはありません)。

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では、どの記事を下げるのか

📌 このセクションの要点「整理したほうがいい」と分かっても、どの記事を下げるかの基準がなければ手は動きません。そこは別の記事にまとめてあります。この記事と2本セットでお読みください。

※ 横スクロールできます

表6:この記事と「古い記事はAIにも読まれる」の役割分担
読む順番記事扱っていること
1本目(この記事)企業ブログの記事数は何本必要か増やすべきかの判断。競合の量産にどう向き合うか、自社は何本あればいいのか
2本目古い記事はAIにも読まれるどの記事を、どういう基準で下げるか。作業の実行記録と、下げたあとに何が起きたか

図3:この記事と、整理の実行記事の役割分担

この記事は増やすべきかの判断を扱い、古い記事はAIにも読まれるの記事が選別基準と実行記録を扱うという2本の役割分担を示す図 いま読んでいる記事 増やすべきか、の判断 うちは何本あればいいのか 次に読む記事 選び方と、実行の記録 どの記事を、どう下げるのか 判断 → 実行
▲ 判断(この記事)と、実行(次の記事)。順番に読むと迷いません。

当社の見解:AIは効率化の道具、戦略と一次情報は人間

📌 このセクションの要点誤解のないように書いておくと、私たちは「AIで記事を作ること」に反対しているのではありません。当社自身がClaudeで記事を作っています。分かれ目は、それを何に使うかです。

“生成AIの本当の価値は、文章を速く書けることではなく、「お客様目線」での発信を“自動化”してくれること。専門知識を持つ会社ほど“自分が言いたいこと”を書いてしまう――そこを、AIが自然に整えてくれる。”

―― ITコーディネータ・酒井大輔の考え方(著書ほか)

問題は「AIを使うかどうか」ではなく、「薄い記事の量産」に使うのか、「一次情報を届ける記事を深く作る」ことに使うのか――という一点に尽きます。生成AIがもたらした本当の変化は、一次情報を持つ人が、それをお客様目線でより速く・広く届けられるようになったことだと考えています。

GA4の集客チャネル画面。当社サイトへの流入のうち自然検索が約74.7%を占め、広告経由はごくわずかであることを示している
▲ 記事を609本下げたあとも、流入の約74.7%は自然検索のままです(広告はほぼゼロ)。

よくある質問(FAQ)

FAQ企業ブログの本数と、競合の量産への向き合い方について、よくいただく質問をまとめました。
Q企業ブログの記事は、何本あればいいですか?
「何本」という目安の数字はありません。当社は累計1,170本超を作り、いま公開しているのは650本です(2026年8月22日時点)。大事なのは本数ではなく、読者の役に立っている記事が何本あるかです。
Q競合がAIで量産しています。うちも本数で追うべきですか?
追う必要はありません。それは負けではなく戦い方の違いです。ただし何もしないのとは別で、増やす前に、いま持っている記事のうち何本が役に立っているかを数えるところから始めてください。
Qなぜ609本もの記事を、自分で検索から下げたのですか?
読者の役に立っていない記事を残すことは、サイト全体の信頼をむしろ下げると判断したからです。似た記事が並ぶと、検索エンジンもAIも読者も、どれを見ればいいのか分からなくなります。
Qnoindexは記事を削除することですか?
違います。「検索結果に表示しないでください」とGoogleに伝える設定です。記事はサイトに残ったままで、URLを知っている人は読めます。畑でいう間引きに近い整理です。
Q記事を減らすと、アクセスも減りませんか?
当社の場合は逆でした。整理の前後(前42日・後43日・日本のみ)で、サイト全体の平均掲載順位は8.18から7.45へ、1日あたりの表示回数は8,525回から11,710回(+37%)へ動いています。ただし同じ期間に他の施策も動いているため、整理だけが理由とは断定できません。
QAIで書いた記事は、Googleにペナルティを受けますか?
「AIで書いたこと」自体は問題になりません。Googleが問題視しているのは、順位の操作を目的に、価値を付加しないページを大量に生成することです。詳しくは別記事にまとめています。
Q「大量生成されたコンテンツの不正使用」とは何ですか?
Googleが2024年3月のスパムポリシー更新で定義した項目です。生成AIなどを使い、ユーザーにとっての価値を付加せずに大量のページを生成することを指します。本数そのものが対象ではありません。
Qどの記事を下げればいいか、基準はありますか?
あります。選び方と実際の作業記録は別記事にまとめてあり、この記事と2本セットでお読みいただく構成です。この記事は「増やすべきか」の判断、次の記事が「どう選ぶか」の実行です。
Q表示回数が増えていれば、成果が出ていると考えていいですか?
いいえ。当社のある31日比較では、表示が約35%増えたのにクリックは13%しか増えていませんでした。見るべきはクリックと、その先の問い合わせです。
Q結局、AIで記事を作るのは良いのですか、悪いのですか?
当社自身がClaudeで記事を作っています。分かれ目は「薄い記事の量産」に使うのか、「一次情報を届ける記事を深く作る」ことに使うのかという一点です。道具の問題ではありません。

まとめ・競合の量産に、どう向き合うか

📌 結論焦って数で追う必要はありません。それは「負け」ではなく戦い方の違いです。増やす前に、まず数えてください。
  • 当社の実数:累計制作1,170本超/いま公開650本/検索から下げた累計609本(2026年8月22日時点)。
  • 作った記事の約52%を、自分で検索から外しました。削除ではなく、検索の対象から外す整理です。
  • 整理のあと、平均掲載順位は8.18→7.45、1日の表示は8,525→11,710回(+37%)。(前42日・後43日・日本のみ)
  • ただし表示は成果ではありません。同時期の比較で、クリックは13%しか増えていません。
  • Googleが問題にしているのは本数ではなく、価値を付加しない大量生成です。
  • 次は「どの記事を下げるか」。選び方と作業記録は、2本目の記事にまとめてあります。
まずは数えるところから

自社の記事は何本あって、何本が役に立っていますか

競合の本数を気にする前に、自社の内訳を出すところからです。60分の無料診断では、その場で一緒に見ていきます。押し売りはありません。

※ ITコーディネータ・酒井大輔が対応します。

▶ 執筆者「YouTubeコンサルタント 酒井大輔」の詳しいプロフィールを見る